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テーマ:日々自然観察(10123)
カテゴリ:昆虫(アブ、カ、ハエ)
このオオヒメヒラタアブ、強い光沢があり、また、黄色と黒の対照が際立っていて、大袈裟に言えば、ハッとする程の美しさがあった。 このWeblolgに載せている写真は、何れも最大限圧縮してある。その結果、やや彩度が低下し、また、緑色が少し茶色っぽくなってしまう。今日の写真の原画は、一寸彩度が高すぎるのではないかと思うほど色鮮やかなのだが、此処に載せた圧縮した写真ではそれ程でもない。写真の調整をやり直そうかとも思ったが、メンドーなので止めた。
フタホシヒラタアブ属(例えばフタホシヒラタアブ)やヒラタアブ属(例えばオオフタホシヒラタアブ)のアブ(本当はハエなのだがアブとしておく)も似たような黄色と黒の図柄である。しかし、小楯板(胸の腹側中央にある半月形の部分)と胸側の黄色が目立つ種は、これらの属には居ない。ヒラタアブ族(Syrphini)の中でこの2個所の黄色が目立つのは、キタヒメヒラタアブなどのヒメヒラタアブ属(Sphaerophoria)とキベリヒラタアブ属(Xanthogramma)、それにこのオオヒメヒラタアブである。但し、オオヒメヒラタアブは、南の方へ行くと、腹部が真っ黒になったり、小楯板が黒ずむ場合もあるとのこと。
腹部が真っ黒になった個体は別にして、普通のオオヒメヒラタアブでは、お尻の先端に近い第5腹節に、一寸人の顔の様にも見える独特の斑紋がある。最初は、こんな模様は個体変異でどうにでも変化するのだろうと思っていたが、調べてみるとこの模様は非常に一定しており、第4腹節後縁が黄色いのと並んで、この種の特徴と言えそうである。
我が家にやって来たのは、1ヶ月程前に掲載した「北米原産シオンの1種(紫花)」の花がお目当てだったらしい。しかし、このヒラタアブ、花に留まると直ぐに半逆立ちの状態になって花粉を舐め始めるので、写真を撮るのには苦労した。本当は、紫色の花丸1個を背景にした背面からの写真を撮りたかったのだが、遂に撮れなかった。一番上の背側からの写真は、このシオンの直ぐ横にあるコデマリの葉に留まったところを撮ったものである。
体長は約1cm、決して大きなヒラタアブではない。しかし、色彩が際立っていたせいか、妙に大きく見えた。 一流の女優を眼のあたりにすると、何か後光を放っている様に見えることがある。それと同じようなものかも知れない。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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