テーマ:映画から何かがはじまる(571)
カテゴリ:孤独な女
------------------------------ 純な若い男の心の機微を 丁寧に見つめる映画! (そして、年下の純な男には 満足できない女のはなし) ------------------------------ ★★★★★ (監督はヨンさま主演『四月の雪』のホ・ジノ。 女性役は「チャングムの誓い」のイ・ヨンエ。 女性心理が分かる監督四天王と呼びたい。 耳映画としても◎^^!) 韓国映画が、日本国内でも ようやくぽとぽろと公開されるようになったのは、 ちょうど3年前くらいの2002年頃。 まだ、ヨンさまブームも知らないアタシたちでした。 韓国映画が「おもしろいじゃん!」と話題になった きっかけのひとつに、この映画に出ている イ・ヨンエの出世作「JSA」がありましたネ。 韓国のハードボイルドアクションは、 きちんとエンタテインメントしていたのでした☆ 娯楽とは、すこし違うけれども、 心の機微をちゃんと大事にする雰囲気映画の名作も、 韓国にはけっこうありますネ。 この映画も、そんな映画のひとつです。 ーー この映画の主人公は圧倒的に男性側にあります。 (紳士的な映画なので男じゃなくて、男性と呼ばせてもらいたい。) とある男性が、仕事で会った年上の女性に恋し、 付き合い始めるけど、別れちゃって、 (彼は彼女をずっと愛せるタイプですが、彼女のほうが ダメ、なんです。) 彼の中で、ようやく別れを理解するまでの 心の変化を、信じられないくらい丁寧な筆致で描いています☆ ーー ユ・ジテ演ずるサンウが恋するイ・ヨンエ演ずるウンスは、 彼より5~10位離れているという感じでしょうか? 男性が新卒の22歳として、女性は25~30歳くらいです。 女性はバツイチで、 「アタシ、恋愛はいいんだけど、結婚は・・どうかな。」 という雰囲気を醸し出しています。 そして、純粋な彼より、圧倒的に恋愛経験が豊富なので、 年下の彼と仲良くするのは、 「レベル1・初心者コース」というヨユーを感じさせます。 彼女、一人で住んでて寂しいというのがあります。 仕事仲間の彼を、たまたま家に泊めることがあって、 そこで、ついキスしたり、「いい感じ」になります~。 その「いい感じ」に持ってくのは、 彼女のほうで、控えめな彼は、すぐに 惚れされられてしまうのです。 彼が自分の家の自分の部屋で、つい彼女のことを考えちゃって、 ニヤけちゃうシーンとか、 若い男性が恋愛の始まりに対してトキメくシーンが満載です☆ それは、同時に女性にも、 「この感じすごいわかる」ものになっています。 彼の純粋な心に触れて、ササくれた彼女も 無邪気なココロを取り戻して、一緒になって 笑ったり、ご飯食べたり、Hしたりするんですが・・ あまりに平穏な幸せを、彼女は信じられないのか、 満足できないのか、 彼女のほうが、「ダメ」になっていってしまうんですね~ 「彼、いい人なんだけど(結婚までは)どうなんだろう・・」 なのか、 「彼、いい人すぎて、自分にはもったいないわ。」 なのか、その他もろもろの意見は、 見る人に委ねられています。 ーー お話しは、二人の男女の恋愛の行方を追いかけますが、 同時に、彼の家族のおはなしにも触れられています。 彼の父と母と(ちょっと痴呆が出た)お祖母ちゃん。 お祖母ちゃんっこな彼。 20数年、家族みんなそろってご飯を食べて来た彼。 付き合い始めたダイスキな彼女といっしょにいるのに、 一人でご飯を食べるなんて寂しいヨと思う彼。 キムチの作り方を知らなくても、オレが作ってやるよと思う彼。 彼女がワガママいっても、最後には相当甘ーく許しちゃう彼。 フタマタかけられてたと気づいても、それでも彼女が好きな彼。 ーー ・・・だめなんです。この二人は。 出会ったけれども、最後まで行けない二人なんです。。 彼の家族には、そんな宙ぶらりんな関係はなかったから、 これからも、ちゃんと付き合ってこうヨ! とがんばる彼ですが・・・ ーー 女のほうが、都会派というか、 ちょっとすれっからしが入っているタイプなので、 ちょっとかっこいい男(カネを持っていればなお良い) なんかを見ちゃうと、つい付き合ってしまうんです。 まあ、それも、なかなか上手く行く事はないんですが。。 たまに、優しい元カレを思い出して、 「あたしから電話するから」って、 彼がようやく忘れかけているところに、 電話したりして。。 勝手な女なんです。。 ーー 純粋な男性が女性を恋することの 喜び、もどかしさ、怒り、悔しさ なんかの感情。 女性にも、十分すぎるほど、伝わる映画になっています^^☆ ○映画の中の気になったところ 年下の男をたぶらかしちゃいけねーゼ。 まずいよ、かわいそうだよ。 年下の女が男にたぶさかされてる映画を観たら、 怒るくせによー。ー(自戒をこめて♪) サントラ。 竹の葉のざわめき、川面のせせらぎ、伝承を歌う夫婦・・ 彼が立ち直るのは、草原の葉摺れでした。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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