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あー、もう10月も終わりですねぇ。。。
なんて月日のたつのが早いこと・・・。 たったこの間10月になったばかりだと思っていたんですけどねぇ(-_-; これはますますおちおちしていられない状況になってまいりました(>_<) 寸時を惜しんで勉強&小説作りに励まねば!!! ではでは78話読んじゃってください♪♪ ========= 蒼の家の近くにあるバス停で降りて、近くの手作りケーキの店でショートケーキを2つ買った。私はそれを持って、雲の増えつつある空を見上げながらゆるい坂道を歩いた。 蒼の家の玄関に入ると、奥からコーギーのロコが出てきて私を迎えてくれた。 「いらっしゃい」 ロコが短い足でトコトコと私の所にたどり着いた頃に、さっきロコが出てきたのと同じ廊下の奥から蒼が現れた。 「はい、コレ。ショートケーキ」 私は左手に持った白い箱を肩くらいまで持ち上げて、蒼に見せた。 「ありがと。ゴメンね、わざわざ。上がって?」 「うん。お邪魔しまーす」 蒼はロコを抱き上げると私に先立って廊下の奥へと向かった。私は蒼が出してくれたスリッパを履いて、蒼の背中について行った。 蒼の部屋に入ると、やはりいつものように綺麗に整頓されていて、昨夜の博の部屋の有り様とは比べ物にならなかった。 「今何か飲み物持って来るね。アイスティーとアイスコーヒーどっちがいい?」 「じゃあアイスティー」 「はーい」 蒼はふわふわした白いスカートを翻して部屋を出て行った。スリッパのぱたぱたという音が、少し早足だった。残された私は、レースのカーテンを通して入ってくる薄い光のせいでちょっとばかりぼうっとしていた。そんな私の所に、鼻をくんくんいわせてロコがやってきて、私の膝の上に短い足で一生懸命よじ登ろうとしていた。 ロコは蒼がこの家にやってきて4年目の春にもらわれた犬だ。しつけがきちんと行き届いていて、とってもかわいげがある。そして私にも蒼と同じくらいなついていてくれた。 ロコがどうしても私の膝に上りたい様子だったので、抱きかかえて膝の上に乗せてやった。ロコは膝の上に乗ると全く動かずにただ私の顔をじっと見つめていた。ロコの澄んだ瞳に心の中を全部読まれてしまっているような気持ちになり、私はそっとロコのことを抱きしめた。そうしていると、心の中でまだもやもやしていたさっきのものが何となく薄れていくような気がした。 ※この話はフィクションです。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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