旅行の為ならなんのその。

今日も新入りノエルは元気いっぱい！
我が家にやって来て６日目、すっかり慣れてきて
やんちゃ坊主っぷりを発揮しだしている。

ゲージから私の姿を見つけると
「キャウーンキャウーン」と甘えた声を出して
遊んで！遊んで！と大騒ぎ。

ゲージの中で飛び跳ねるのですぐにベットはぐちゃぐちゃ
私が仕事に行っている間に寂しくないように
私の分身を入れてある。

寝相も最初はかわいく小さくなっていたのに
今じゃ・・・・



お腹丸出しでねっころがる大物ぶりも！

マーチは最近違うわんこの匂いがするのが気に入らないようで
「minnieちゃんはぼくのものだい！」と
私にべったり

しかしマーチがこたつにもぐりこんでいる間だけ
少しノエルをゲージから出すので敵の顔はまだ確認出来ていなくて
やきもきしている模様（笑）

マーチのうちに来た時はノエルと同じ位小さくて
毎日心配していたなぁ・・・・。

そう。私にはトラウマがある。

前のお家に住んでいたときお家の前には大きな公園があり
中には川（と言ってもどぶ川だけど）が流れていた。

ある寒い雨の日の夜にそこの公園側から何匹ものきゅーんきゅーんという
声が聞こえてきた。

「なんだろう？この声は？」
気になってしょうがなくなり夜だったので小学生だった私は
父に付いて行ってもらいその鳴き声の出所を傘を差しながら探すと

そこにダンボールが不自然に置いてあった・・・
箱を開けると中には６匹の生まれたばかりの子犬が入っていた・・・

まだ目も開いていなくお腹にはへその緒がついたまま・・・
その６匹の子犬がガタガタ震えながら寄り添って
必死に生きようと声を上げていた。

父も困惑しながらもこのままじゃ命が危ないと
ダンボールごと家に引き取り慌ててバスタオルで
濡れた子犬の体を家族みんなで拭いて
暖房を最強にして様子を見た

６匹の中の１匹が著しく弱っていて
父が明日までもつかわからないと言った。

冬休みだった私は徹夜で子犬を温め続けたけど
小学校低学年だった私はそのままその場で眠ってしまい
はっ！と目が覚めるとその子は冷たくなっていた・・・

もうショックでショックで大泣きした。
私が寝ちゃったからだ！と自分を責めた。
父と母に「生まれたばかりでこの寒さの中雨に打たれていたから
この子の運命だったんだよminnieはがんばったよ」と
慰められても涙は止まらなかった

お母さんに新しいタオルをもらって
お庭にお墓を作ってあげてそこに埋めながら
「ごめんね」と思ったのは今でも忘れない。

その頃先代のマーチ（今のマーチは２代目）を飼っていて
犬に人間のミルクはダメな事を知っていたので
父が朝一でペットショップに連れて行ってくれて
ペット用の下に引くヒーターと犬用ミルクを
買ってくれた。

粉ミルクを作って与えるとまだ自分達では飲めない子達
指にミルクをつけてなめさせるにも５匹いてみんなで
必死にミルクを求めてる。

姉が「あっ！書初め用に買ったまだ使っていないスポイトが部屋にある！」と
慌てて２階に走って部屋から持ってきたスポイトが
大活躍した。

ミルクをいっぱい飲んで少し元気が回復してきた５匹に
これからどうするかという難問が待ち構えていた。

近所に住む従兄弟のお家に電話して事情を話すと
１匹だったら飼えるとの事。
うちには先代のマーチがいて４匹を飼う事は困難だった

とりあえず飼い主が見つかるまで家で育てようと言うことになった
しかし生まれたばかりの子犬には母親が必要だった。

ミルクを与えてもどんどん衰弱していく５匹。
翌日に１匹冷たくなってその翌日には２匹が冷たくなって
私のお家の庭には４つのお墓が出来ていた

どうする事も出来ない自分が本当に苛立たしかった。
父が動物愛護センターに電話して
どうしたら良いか相談すると
子犬は免疫が弱くしかもへその緒がついたままと
いう事は生まれた当日もしくは翌日に捨てられた可能性があって
母の母乳を飲んでいない子犬たちの免疫は
ものすごく弱い可能性があるということだった

そして１週間後には残りの２匹もまだ一度もこの世界を見る事無く
目が閉じたままで短い犬生を終えることになった

小学生ながらこの子達を捨てた低俗な人間に対して
怒りが収まらなかった

犬を飼うなら最低限の責任がある。
その子の一生をきちんと見守って養っていく事
妊娠する可能性があるメスを飼うならば
子供を育てられないなら去勢してあげること。

それを怠って子犬が産まれたならば責任を持って
その子達も育てなければならない。犬を飼うにあたって
最低限の覚悟のはずである。

確かに私は保健所のわんちゃんをもらって来るわけでもない
偽善者かもしれない。でも家の子達は絶対に
守って育てていく覚悟は持っている。

商売を始める時に職場に近い環境にする為に
お家を引っ越す時なかなかよい物件が見つからず
お店のオープンが迫り一時期マンションに引っ越して
先代のマーチを祖父母の家に預けるという話が出たとき

私と姉は泣きながらそんな事は出来ない！
家に残ってマーチと暮らす。
商売を始める両親だけマンションに住めば！と
訴えて慌てて購入した家が今のお家である・・・

引越しの１週間前に老衰で亡くなった先代のマーチ
泣きながら「あんたの為に慌ててお家買ったのに」って
力なく家族で苦笑いしたっけ・・・

あーーー！どうも思い出しただけで涙が出る。

話は脱線したけどそんなトラウマがあるせいか幼犬のノエルを見る目は
熱烈心配性な私になってしまう

幼犬は体調が急変する事があるのでノエルで今気を付けていることは
食欲はあるか？うんちはきちんと出ているか？
下痢したり吐いたりしていないか？

そんな私を知ってか知らずかノエルは毎日
快食快便で元気に暴れている（笑）

元気で大きくなるんだぞ！ノエル！