旅行の為ならなんのその。

今日はすごい現場に居合わせてしまった。

１９時に仕事から帰ろうと職場の最寄り駅に行くと
電車が１３分遅れているというアナウンスが流れていた。

ホームには人・人・人で溢れかえっていた。

しかしアナウンスで次の電車はひとつ手前の駅を出たところ。
その次の電車は再びずいぶん遅れているので
この次の電車に乗って下さいというアナウンスだった

電車がホームに滑り込んでくると車内の様子は
ぎゅうぎゅうで疲れ切った顔・顔・顔

通勤時間帯の電車が１３分遅れると尋常じゃない状態になる。

おちおちしてたらきっと電車に乗れない！と
私は電車に乗り込みこらから乗る人がどんどん押し込む事で
なんとか電車に乗る事が出来た。

しかしあまりの混雑に乗り切れない人続出。
なんとか押し込まれてドアが閉まる状態だった。

そして私が降りる駅に到着。
私が利用している駅は１日平均１５万人の乗降客がある駅。
エスカレーター付近の車両は普段でもドアが開けば
一気に人が降りるんだけど今日はきっとすごい事になるだろうと
電車が止まる瞬間から気合を入れていた私。

ドアはあまりの混雑に一瞬扉が開かない状態にまでなっていて
それが開いた瞬間に事件が起きた。

きゃーという悲鳴と共に私のすぐ近くに立っていたおばさんが
その激しい押し出される勢いでよろけそのままホームに
頭から転倒。すごい勢いで叩き付けられてしまった。

頭から血が吹き出る姿を見て足がすくんでしまった。
本当にぷしゅーって吹き出てるの。

しかしどんどん電車からは人が溢れて出てきて余計に危険だったので
近くにいた男性がそのおばさんを慌てて少しずらして
頭から血が吹き出たままのおばあさんが立ち上がって
顔をしかめている・・・

近くの何人もの女性が慌ててかばんからハンカチを出しておばさんの頭の
血が吹き出ている場所を押さえてるんだけどどんどん
血が染みになってしまって出血が止まらない。

思わず私は階段を一気に走って降りて改札の駅員さんに
女性が転倒して頭から血が吹き出てます。救急車を！って言いに
行くと数人同じ事を考えていたようで駅員さんがいるブースが
軽い人だかりに。

以前秋葉原の駅で人が倒れていてそれを横目に見てシカトする人々に
愕然としたんだけどさっすが下町。人情熱いぜ！

結局そのおばさんは意識はしっかりしたまま
救急車で運ばれたんだけど
そのおばさんは私の母と同世代。

大丈夫だったかな・・・と思ったら悲しくなっちゃって。
うちの両親ももう中途半端にいい年になって来た。
気分だけは若いんだけど体が追いつかないアラウンド６０に突入。

父や母があんな目にあったらと思っただけで涙が出てしまう。

慌てて父に電話して
「今こんな事あったから帰りの電車気をつけてよ！混んでたら無理しない！」
って言ったら「はいよ～」だって。娘の気も知らないで

父は大動脈瘤破裂の手術後一気に筋力が落ちて
危なっかしい歩き方をするので通勤に杖を持たせてる状態。

あの現場に父がいたら間違いなくあのおばさんと同じ目に遭ってる。

頭を打つのは本当に怖い。どうか切り傷だけであのおばさんが済んでいますように・・・。