世界大不同　　　

景徳鎮からアモイに向けて出発。

やけに切符が安いと思ったら（１１４元）、とまる、とまる。ほぼ各駅停車の勢いです。めちゃめちゃローカルな便だったのです。BABYごきぶりはいるし、下のおっさんはきっついタバコをどんどん吸うし。失敗したなぁ...と落ち込みました。

でも景色はとてもいい。山をいくつも越え、村をいくつも過ぎ、牛がのんびり歩いていたり、山の段々畑が見られたり。これはローカル便ならではだと重います。

夜６時を過ぎると下の段にもう一人のおじさんが乗ってきました。車掌さんの服を着ていて、正義勘の強そうなおじさん。これで下のおじさんも車内でタバコを吸うのをやめるだろう、とちょっとホッとしました。何人もの車掌さんに注意されつづけてもあきらめずタバコを吸いつづけていたので...

下の席では会話が始まり、はじめはなかなか面白いと思って聞いていました。
車掌さんはタバコが苦手。もう一人のおっさんはお酒が苦手。男のひとはおさけやタバコができないといろいろなプレッシャーがあって大変だ、でもこれは中国の習慣だから仕方がない、というところで二人の意見が一致。私もこの会話を聞いて中国の男性は大変だなぁ、と同情していたところ、どうもへんなにおいが...　下をみるとこの車掌さん、ものすごいきついにおいのする白酒を飲み始めていたのです。そして時間がたつにつれ、おじさんのおしゃべりはヒートアップしていくのです。もう誰もとめられない...　おじさん、しゃべるわ、どなるわ。もう一人のおっさんもよく相手するなぁ、と感心しました。

途中私にも話し掛けてきて、私が適当に返事をすると、今度は「最近の若者は...」と始まりました。私が一番きらいな話題。どなりちらすように話ながら話は進み、最後は最近の若者がいかにマナーが悪いか、ということをずぅーっと話続けるのです。私からしてみれば、皆が寝ている車両でお酒を飲んでものすごい大声でしゃべりつづけるあなたが一番迷惑でマナーが悪いよ！と怒鳴ってやりたいくらいでした。が、たぶんおじさんは一生自分のマナーの悪さに気づかずに生きていくのでしょう。

３時間ほどしゃべり（どなり？）つづけて、やっと自分の管轄の駅についたようでおじさんは降りていきました。はじめはいいおじさんだと思ったのに、お酒を飲むと人って変わるものなのね...