最初にチョキは出しづらい
第4回めになるAKBじゃんけん大会の詳細が発表になった。今年は9月18日、日本武道館で開かれるが、このじゃんけん大会は、意外に盛り上がるし、大人でも夢中になる。というのも、グー、チョキ、パーの3種類で勝負を争う簡単なものでありながら、強い人は不思議に強いのだ。不正はないし、短時間の勝負だし、大人でも子どもに勝てないだけに、熱くなるのだろう。いまから10年ほど前に、テレビに出た女性が勝ちつづけたことがある。このときは超能力ではないか、と評判になったが、実は「随判(ずいはん)現象」を巧みに使ったのではなかったかと、いわれている。随判現象とは何か出来事が起こるとき、その直前に起こる特有のなんらかの現象をいう。じゃんけんでいうと、グーを出すときの拳はそのままだが、パーを出すときは、微妙に拳を動かそうとする。あるいはチョキを出そうとすると、拳を前に突き出すそぶりを見せる。あるいは最初からチョキを出すケースは非常に少ない。出しにくいのだ。だとすると、こちらはパーを出せば、勝つことはあっても負けることはない。また、つづけて2回同じ形を出す人は、めったにいない。そうだとすれば、前の回に相手が出したものを出せば、これも負けることはない理屈になる。AKBでじゃんけん女王になる人は、これを繰り返し練習してくるだろう。しかし勝負は、一瞬の随判現象を見抜くことで決まる。それにまだ、ほかにも高度な技もあるので、その日を楽しみにしてみよう。