秘密を守る重要性
「芸能人、社長、国会議員が、週刊誌に不倫をバクロされたくなかったら、ホテルに住めばよい」と、飯島勲が書いている。これはすばらしい卓見だ。飯島勲はかつての小泉首相の懐刀であり、いまの安倍内閣の参与だ。2度も北朝鮮と拉致について交渉していながら、2度とも世界のマスコミにバレていない。秘密をいかに保持するかは、社会人にとって大事なことだが、飯島は秘密をバラす人を低く見ている。不倫がバレるということは、誰かがバラしているということであり、その人間を見つけることも大事だが、バレないようにするのが一番だ、というのだ。たしかにホテルに常時住んでいる有名人がいる。私の知っているところでは、作家で作詞家の川内康範は、いまは取り壊された永田町のホテルニュージャパンに、長年住んでいた。この部屋には毎日のように、有名女性歌手が来ていたが、住んでいるのだから、誰が出入りしても、悪い評判が立つはずがなかった。まさに飯島のいう通りなのである。これは一例に過ぎないが、飯島は独特の秘密保持感覚をもっている。個人のプライバシーにかぎらず、政治、ビジネスの世界でも秘密は大事だ。それを守れる人ほど信頼され、出世していく。ペラペラしゃべりは、自分も実力があるのだということを、他人に吹聴したい人に多い。そんな人がいたら、早く切るか、離れたほうがいいだろう。