ジャスコのせいだ!
突然の歳末衆議院選挙に入ったが、各党はあわてて街頭に飛び出している。民主党は比較的ウケのいい岡田克也が演説の中心になりそうだが、最初からつまずいてしまった。ある街頭演説で「見てください! このシャッター街を! すべて自民党のせいです!」とぶったところ、聴衆から「なに言ってんだ! ジャスコのせいだ!」というヤジが飛んだのだ。岡田克也の父親はジャスコをもつイオングループの総師、岡田卓也だ。巨大スーパーができれば、その町の小さな商店はやっていられなくなる。これによってシャッターを閉め、死んだような商店街になるのだが、これはまさにヤジの通りだ。このあとの岡田の演説がどうなったか、ネットではそこまで伝えていないが、困ったことは間違いない。総選挙になると、必ず相手を誹謗中傷することになるのだが、それが大向うを唸らす名文句なら、聴衆は拍手喝采する。しかし、近頃の演説やテレビの討論会を見ていると、なんの裏付けもないのに、互いに罵り合っている。今回は、慰安婦問題、南京大虐殺などで弁舌をふるった連中は、影を潜めているが、また違う評論家も出てくることだろう。なんでもかんでも政権のせいにするわけにはいかないのだ。それを証明して見せたのが民主党政権の3年間だった。ショッピングモールができれば、商店街は崩壊する。この自明の理を棚に上げてしゃべる政治家では困るのではあるまいか?わずか一瞬のヤジだったが、非常に意味のあるヤジだった。