ロボット運転手さん、こんにちは
2040年には車が完全に自動化するという。人はただ乗るだけで、車のほうで勝手に目的地まで正確、安全に連れて行ってくれるというのだからすばらしい。どうも運転手はロボットになるようだ。といっても3~5年刻みに、1段ずつ機能を上げていくようで、最初は渋滞やハイウェイの運転だけ車が運転し、それ以外は人間が運転するのだという。都市の運転には、さまざまな傷害や困難もある。歩行者、自転車、タクシーといった、行動の読みにくい要素が加わってくるからだ。それら予測できないものまで含めて、今後25年かかって完全なオートメーションにしていくわけだが、これだと車の中は緊張がほどけて、楽しい空間になっていくという。すでにグーグルの自動運転車はのべ113万キロ以上走り、1度も事故を起こしていないという。コンピューターの目と頭脳のほうが、私たち人間よりすぐれているのかもしれない。実際、将棋はすでに高段者も、ロボットに勝てなくなっているくらいなのだ。たしかに人間には優秀な人もいれば、少々劣る人もいる。その点ロボットは最優秀の頭脳の持ち主なのだから、頼り甲斐はロボットにありそうだ。それにコンピューターの性能は、よくなる一方だ。ところがここにきて、この車にハッカー攻撃を仕掛ける男たちが出てきた。自動運転する車を遠隔操作で、乗っとることができることを証明してみせたのだ。フィアット・クライスラーは140万台をリコールするという騒ぎになったが、1国の大統領も誘拐可能になるかもしれない。もちろん防御システムもつくられていくだろうが、どんなにすぐれた自動装置をつくっても、つくったのが人間ならば、それを壊すことも、人間ができることになってしまう。これから先はコンピューターの世界の話になってしまうが、いずれにせよ、最終的には人間にとって楽園のような世界ができ上がれば、すばらしいのだが。