又吉直樹以上の芸能界の期待の星
押切もえ(36)といったら「AneCan」の専属モデルとして、蛯原友里、山田優と並んでトップ3と騒がれた人気者だった。もともとは「CanCam」の専属モデルだったが、むしろ「AneCan」になってからのほうが、彼女の評判は高くなったようだ。この押切が3年前の2013年に、長篇小説『浅き夢見し』をAneCanの小学館から発行した。このときは芸能人のお遊びか、と他社では思ったようだが、ところが「楽天ブックス」で開催された「2013年隠れた名作No.1決定戦」で、圧倒的な得票数を得て、総合1位になったのだ。それから1年。今後は中間小説誌「小説新潮」に、芸能人としては初の小説が掲載された。「抱擁とハンカチーフ」がそれだが、これが好評で、新潮社は押切を小説家として、本格的に売り出すつもりになったようだ。これが今回山本周五郎賞の候補となった『永遠とは違う一日』だが、この賞は新潮社が創設したものだけに、恐らくは受賞間違いないだろう。というのは、以前、又吉直樹によって芥川賞をかちえた『火花』は、文藝春秋社が出版した作品だからだ。今回は押切もえに山本周五郎賞を与えておき、この作品を直木賞に推す作戦に出たと考えられる。ただし直木賞は新潮社が後押ししても、とれるとはかぎらない。しかし出版不況の今日、大きく見ると、芸能界、モデル界から人気者が作家に転じたとなると、出版界に活気が出ることはたしかだ。彼女は油絵でも二科展に入選しているほどで、才能豊かな女性であることは間違いない。又吉はあまりの期待の大きさの前に、芥川賞作品以後、書けなくなっているが、この押切もえには、度胸があるように思う。受賞街道を突っ走ることを期待しよう。▼櫻井秀勲の「人生成功塾」 http://www.kizuna-pub.jp/study/jinseiseikoujyuku/▼櫻井秀勲の「本を書きたい人のための講座」 http://www.kizuna-pub.jp/study/lectureforbooks/▼櫻井秀勲の「小説家養成講座」 http://www.kizuna-pub.jp/study/lecturefornovels/▼早稲田運命学研究会 http://w-unmei.com/subpage1.html