カテゴリ:闘うハイヒール
あれは5年前のこと。
立ち上がったばかりの事業部に配属された1つ年上の彼女と、 その事業部で扱う商品のプロモーション担当になった私は、 ともに新商品を産み、「我が子のように」育てる間柄でした。 連日、日付が変わるまで会社に残っては、 事業部と企画部という部署の垣根を越えて、 議論したり、一緒に悩んだり、励ましあったりした「戦友」。 冷静沈着、キビキビと現実的に事を進める彼女と、 ひらめき勝負、後追いで調査・分析を繰り返す私は、 スタイルは違えど、仕事に対する情熱は常に同じでした。 やがて2人とも、部署異動や担当替えになりましたが、 それぞれ別の業務になっても、 お互いの信頼関係は全く変わりませんでした。 そんな大切な「同士」が、今冬、家庭の事情から、 遠く離れた九州へ引っ越すことになりました。 今日は、彼女にとって最後の出勤日。 桁外れに涙もろい私は、「さよなら」が苦手なので、 何日も前から、言葉を選びに選んだ末に、 結局、彼女の前で「ありがとう」「元気で」を繰り返すのみ。 買って来た花束を差し出すだけで、精一杯でした。 これから、 遠く離れた南の地で、彼女の新しい人生が始まります。 その行く先に、幸多きことを祈りながら、 この会社で過ごした5年間と、ピリオドを打った今日の思い出が、 辛い時、苦しい時の彼女を少しでも支え、助けてくれることを、 九州から続くこの空の下で、いつまでも願っています。 (C)十五夜 ←12位にランクイン中です。ありがとうございます☆ 撫子 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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