山海屋本舗

そう言えば今シーズンはあっという間に雪が溶けてスキー場もクローズになってしまったので、あまり春の雪で滑る機会がなかったな。

　実はこの春の雪がけっこう曲者で、滑らないんだ。

　以前は３月に入るとこの春の雪で滑ってたんだけど、なかなか滑りにくい。

　実は人工雪だと割と滑りやすかった気がするけどな。

　天然雪だとなんというかきめが細かいからなのか、ねっとりとした感じになってものすごく抵抗がある。

　まあこれはいろんな不純物が付いているからなのだと思うけど、板をフラットにすると滑らないので、ひたすらエッジを立ててレールターンみたいな感じで滑ってたこともあったな。

　ざくざくの雪だと曲がりにくいけどまだ滑ることに関してはマシな方だ。

　ざくざく雪は板が埋まってしまうので、板の操作が難しくなる。

　こういうときは先ほどと違って板をできるだけフラットにして操作することが重要だ。

　いかに雪面をなめるように滑らしていくかというのがポイントだな。

　角付けをできるだけしないように板をずらしていくとわりとスムーズにターンができたりするので、なかなか良いトレーニングになる。

　この技術は実はアイスバーンでも使うことができる。

　アイスバーンだと、中途半端にエッジを立てたところで意味がないからな。

　ある程度は引っかかるんだけど、エッジが外れた瞬間、転倒まっしぐらだもんな。

　なので、逆に角付けを強くせずに板と一緒にずれていくという滑り方だと、少しターン弧は大きくなるけど、うまくずれながらターンすることができる。

　と、話が逸れたが、春の雪はとにかくやっかいだ。

　いくらワックスをかけてみたところで黄砂とかにまみれた雪ではまあ滑らないからな。

　その中でいかに板の操作をしていくかというトレーニングには絶好のシチュエーションなので、春の雪はけっこういいぞ。

　ハイシーズンにガンガン滑ってたのに、とたんに下手くそになった気分を味わえるからな。

　まだやってるスキー場もあるみたいなので、多分そんなくされた雪になってきているとは思うけど、怪我には気を付けて終盤を楽しみたいところだ。