Yahoo将棋で夜な夜なネット対戦している私のレートはだいたい1400ぐらいで、初級者にしてはそこそこだけど中級者にはおよばない、というような実力の程度であろう。
実力がどうあれ勝ては機嫌よく眠れるし負けたら悔しくてふて寝だし、一日の終わりをネット将棋で締めくくるのはたぶん健康とかにはよくない。

いいわけをするようだけど、対戦するのは夜だから、間違いなく酔っぱらってはいる。それで指し手が乱れて悔しい思いをしようとも、しらふのときにはなかなか対戦する気になれない。緊張して疲れるからである。
酔っていても局面が差し迫ったような状態なると緊張はするにはするけれども、緊張しすぎるということはない。ようは逃げ道なのである。

先日ちょっと自分なりにエキサイティングな将棋をして、恥ずかしながらも気に入っているその棋譜をちょっと載せてみることにする。

以下は棋譜を再現するFlashプログラム。矢印ボタンで手を進められます。
局面ごとの解説とあわせて進めたりしてみてください。。
棋譜リンク

先手である私のレートは1398とかで、相手は1650ぐらい。
6手目：△５二飛
ネット対戦をはじめたのが最近だからこれまでのことは知らないけれども、やたら中飛車戦法を使ってくる相手が多い。どうやら「ゴキゲン中飛車」という戦法らしい。。やりこめられるほうはフキゲンなんだが。。

15手目：▲２四歩
最近はこの▲２四歩で飛車先の歩を交換するもどきどきする。▲２四飛となったときに角交換されて、その角をどっかに打ち込まれるようなことがあるからだ。後手が狙った通りのところに打たれると、ほとんど勝負が決まることがよくある。。
この場合は、だいじょうぶと思うのだけど。。

21手目：▲２四歩
手筋っぽい手をやってみた。放置なら次に▲２三歩成でいい感じ。
相手は△３三に桂馬を跳ねたけど、これがゴキゲン中飛車の定跡なのかどうなのか、なんかよくわからない。よくわからない筋の将棋に限って、技を決められよくボロ負けしたりする。。

22手目：△２五歩
桂馬を跳ねたのは△２五歩として▲２四歩を受けるためだったらしい。ま、そんな簡単に技が決まるとは思ってないけどね！

23手目：▲３六飛
３四の歩を狙って飛車をスライドさせてみた。この歩狙いは防ぎようがないのでまずは歩ゲット。でも、こういうのはたいがい失敗するんだよな。。

30手目：△７六飛
歩を捕られた腹いせに後手も取り返しにきやがった。しかも王手かかってるし。
こっちもお返しに、桂馬はねとくか。

32手目：△２六飛
まわりこまれた！ほっとくと負け確定なのでなにかしなきゃ、という局面。
それにしても、歩損をとりかえして、裏にまわりこまれるあたり、やっぱり作戦でも負けているし、相手つよいなあ、という印象。

35手目：▲６五桂
なかばやぶれかぶれの桂はね。▲５五角から直接相手玉に狙いを絞る作戦。

41手目：▲５五角
５五角きまったじゃ～ん！
後手はなんとなく、竜の侵入に気をとられているような印象。

46手目：△６四銀
竜の侵入工作を放置し角筋の玉を集中攻撃していたらうまくかわされた局面。万事休すかとなった次の手はいかに？

47手目：▲６四飛
なんかプロっぽく飛車を切って寄せてみようとした。
（この後の採算があるわけではない）

51手目：△４五桂
後手玉を寄せたと思っていい気になってたら、先手もかなり危うい状態だった。跳ねた桂の利き先に気をとられると、なにげに相手の角の利きが底抜けによくなっていて危険！フタしなきゃ。

57手目：▲９五歩(棋譜リンク57手目)
５分以上の大長考の末の９五歩。△４八竜で銀をとられても、▲８二と から詰むのでどうぞ、という、われながらしびれる一手。しかも端歩だしちょっと渋みもあるし。
それをわかった後手の猛攻がここから始まる。
あとでわかったことだけれども、この▲９五歩のところで、８四桂/同歩/８三銀/９三玉/９四銀成/同玉/９五歩/９三玉/９四歩/９二玉/９三歩成/８一玉/８二と左 の13手詰みがあった。しかしその手順をこの場で読みきって採用するような実力はボクにはなかったわけで。。

79手目：▲５三銀
後手の猛攻がようやくおさまってさあ即詰みの反撃いくぞ、と思って興奮して手が震えたのか、　マウスでドラッグした銀の反応が悪く、変なところに打ってしまった！
ほんとは▲８一銀としたかったのだけど！
緊迫の局面で痛恨の操作ミス！
。。でも次の手が緩かったのと銀を３枚持ってたのが幸いして、、

93手目：▲９四歩
途中うにょうにょしたものの、なんとか相手玉を詰ませることができた。57手目の▲９五歩が最後に利いたのもなんだかキレイだし、ソフトに棋譜を読ませて、終わった後もしばらく自分に酔っていたりした。。


この対局を制してnakamuraはレートを1400台に戻し、その後も連勝を続けているという。
がははは！