カテゴリ:カテゴリ未分類
かつて受けた採用面接で「いろいろあると思いますが、開発において最も重要な工程はなんだと思いますか?」と聞かれたことがある。
そのときは「基本設計」と答えた。 それが間違いだったことに気付いたのは、恥ずかしながらごく最近である。 同じ面接で、「仕事を割り振るような役割を求められることもあるかと思いますが、どうしようもなくできない人が下についたときにはどう対処されますか?」とも聞かれた。 そのときは、「最初にちゃんと説明します。次善策として手本をみせます。同じことを何度も説明してだめなら、引き取ってやってしまうかもしれません。」 というようなことをいった。 半分ぐらいはあたっていて、半分は外れていたかもしれない。 その面接の結果は不採用だった。オレもまだ未熟だったということである。 転職とは無関係に現場の仕事は山積してるといったが、どういうわけかオレの場合、できないやつが下につくことが多く、先の面接で語ったように、説明し、手本を示し、最悪の場合、借金(納期に遅れた仕事)を肩代わりすることでなんとか全体の仕事を収めてきたりした。 外部からきた使えない名ばかりの技術者、というならまだいい。はじめから期待していないから、期待していない分の仕事しか割り振らない。 社員の新人くんの面倒をみたりするのもまだいい。期待値はゼロだが、その発展性のためにちゃんと説明しようという気にもなる。 今もまさにできないやつが下についている。 正確な年齢は不詳だが老人のような顔をしており、オレより年上のおっさんのようにも見えるが、聞くところによると40前後、という節もありよくわからない。 とにかく若者ではない。 おっさんのくせに仕事ができない。 世の中のおっさん全てが仕事ができるわけじゃないから、おっさんのくせにというのは穿った表現ではある。しかしこのおっさんはこの業界の経験が長そうなのである。長いにも関わらず仕事ができない。 経験が長いだけあって、いいところも少しはある。 なんとなく手は早いようである。女性に対してというわけではなく、コンピュータを扱う技術はそれなりに持っているという意味において。 何が欠落しているから仕事ができないとオレに判断されるかというと、コミュニケーション能力が全くないからである。 「下についている」といったが、その表現は間違いかもしれない。 公的には「いっしょに仕事をしている」というのがふさわしいのかもしれない。 「下請け」のことを、「パートナー」とか「協力会社さん」というのと同じような感覚で。 下請けに対して「元請け」のひとのことを「プロパー」と呼んだりするのはどこの業界も同じようだが、そのいっしょに仕事をしている人が、プロパーさんというから事態は複雑である。 プロパーさんなら安心、と思っていたところがオレの誤算だった。 納期前に出してもらった資料が、全くもってとんちんかんだったからやり直してもらように言った。次に出てきたのもダメだったからお手本を示すことにした。 翌朝、オレがお手本を作っている間にそのおっさんはずっと寝ていた。 よく寝るしみんなそのことは判っていたし、資料を読んでるようにも見えないこともないことから放置されていたのだけれども、このときばかりはオレも一言いわずにはいられなかった。 「オレが仕事肩代わりしてるのに寝てるってどういうことよ?」 手本の通りにやってもらえばあとはスムーズに行くかと思いきや、その人は全く応用がきかなかった。 手本として示した1本以外は、またもとのとんちんかんに戻ってしまったのである。 「手本の通りやりましたがなにか?」とでもいいそうな勢いだったし、「私なりのアイディアを加えましたがいかがでしょう?」とでもいいたげな自信の表れようでもあった。 ことごとくとんちんかんだし、つじつまがあってないよう。。 と泣き叫びたい気持ちをこらえてそのことを説明したりした挙句に「やり直してください。」 というと彼は当然のように「すみません、はいわかりました」といってやり直しにかかるのである。 こいつはドMか? それともオレのいうことをわざときかずに愉しんでるドSなのか?? お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
|
|