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我々の仕事とはなにか、というテーマの雑談を、夜間待機かなんかのヒマなときに同僚と話したことがあって、その話を横できいていた新人の女の子が、「けんかになってませんでした?どきどきしてたんですけど」といっていたことを思い出す。オレにしてみればけんかどころか座興として楽しい会話だったし恐れられることは予想していなかったのだけれども、女性にどきどきしてもらうのはどういうわけかちょっと嬉しい気持ちになる。
ともあれ、そのとき同僚としていた会話は以下のようなものである。 もう何回か同じようなことを言ったり書いたりしてるかもしれないが繰り返す。 我々の仕事はコンピューターのエンジニアであり、その存在意義は、複雑な計算や事務処理の速度をはやめて人の仕事を楽にすることにある。なのに8時間労働制が6時間制になったというわけではない。この仕事に果たして意味があるんだろうか。 というような感じで話ははじまっていった。 「今までの仕事をコンピュータが肩代わりしてくれるようになったからといって、企業としては余った人を遊ばせておくわけにもいかない。余った人は別の仕事をしてもらうか、それでも余るなら、クビをきられるしかないんじゃないかな。」 クビを切られるというということはその人の生活がおびやかされるわけで、つまりコンピュータで仕事を効率化することは、雇用のクチを減らしている?つまり我々はクビを切られる誰かを不幸に運ぶ片棒を担いでいるってこと? 「効率化されたら会社の経営は潤うよね普通に考えたら。そしたら雇用も増えるから問題ない。」 たとえば効率化されきったらどうなる?これ以上ないほど完璧なシステムで経営が洗練されたら、それ以上雇用は増えない。 「会社はいっぱいあるし、少なくとも世の中が完全にそんなことになるのはあと100年たっても考えられないからだいじょうぶだよ」 200年先に完璧なシステムに到達するとして、それまで我々は、効率化とかいう名の下に、誰かの仕事を取り上げてメシくってるわけだよね。 「そうだよ。効率化されきったと思われても、新しい価値を売るんだよ。コンピュータウィルスの危険性とか、セキュリティの脆弱性とか、不安を煽れば企業はいくらでも金を出している。コンピュータウィルスやハッカーがなくならないのはなぜか知ってるか?ビジネスだからだよ。」 ああ、あれだな、薬剤会社が特効薬で儲けるために、病原体も同時に開発するっていうキメラワクチン。。て話がそれてるけど、じゃあコンピュータやシステムがどれだけ発達しても、目的が達成されるってことはないわけだな。 「目的ってなんだよ。その目的とやらが仮に達成されたとしたら、我々の仕事は取り上げられる。そうならないように、目的は達成しないほうがいいにきまってる。あとはどれだけ引き伸ばすか、違う目的をぶら下げるかとかね。」 ふん、オトナだねい。 と鼻白んで軽蔑を表現してみたが、負け惜しみの捨て台詞のようだったと反省した。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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