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カテゴリ:中国の日本人
北京は北京で、それはそれでいいのだけれど、
もう勘弁して~とどこかへ逃避したくなるのは否定しがたい事実。 「ここは北京じゃないみたい!」 それは立派な褒め言葉でもある。 ガア子さんが街の西側の海淀区から東側の朝陽区に引越しし、 新居でのティーパーティのお誘いを受ける。 場所は、大使館街の緑が窓から望める雰囲気のある高層マンション。 出入り口にガードマンがいるのにご自由に出入り下さい状態のマンションとは違って、 ガードマンに行き先を告げてセキュリティーカードを使わないと エレベータにも乗れない厳重さだけど、 このくらいのほうが今の北京だと安心のような気がしなくもない。 偶然エレベータ前でいっしょになったNさんとガア子邸の門をたたく。 もうドアが開いたらその向こうは別世界。 淡い色のクロスのかかったテーブルに、ティーカップとお皿、 ナイフとフォークがセッティングされている。 そして中央には美しく生けられた白とピンクのシャクヤク、 ホテルのアフタヌーンティーで使われる三段重ねのトレイが。 かわいいプチケーキに、手作りスコーン、サンドイッチが載るその光景は、 まさにイギリス。北京ではない。 日本人女性が8人そろったところで、ゆるゆるとティーパーティをスタート。 この街が、埃まみれに痰吐きながら働く 出稼ぎのおじさんたちに建設されているというのを忘れてしまいそうである。 それもホテルではなく、家庭の中でこの優雅さ。 その落差に、集まったメンバーは少々緊張気味である。 しかし食べ物の力は偉大で、おいしいものをいただいているとおのずと会話は弾む。 同じ日本人女性でも、背景は北京との接点やまちまちだ。 駐在員の奥様として北京にやってきた人も当然いるし、自分自身が駐在員という人もいる。 駐在の奥様でもだんな様が外国人というガア子さんやNさんみたいなパターンもある。 このほかにも現地採用の人もいるし、 私みたいにどれにも当てはまらない人間もいるのである。 それが一緒にティーパーティっていうのは、日本にいたら成立し得ないのかもなあ、 なんて思う。 ひとまず「ある異国に住んでいる」というキーワードでつながれるのだから。 それにしても、ガア子さんはホントにもてなし上手。 ブログで三枚目なところを強調しているものの、実際、タダモノではありません。 場の和ませ方、手作りのスコーン&サンドイッチ、おいしいケーキの手配、 そしてお土産の準備と、ホステスとしてがっちり私たちの心をつかんでしまいましたよ! 気が付けば6時。それぞれ帰宅の途に着く。 柳の綿が飛び交う北京の中にまぎれる。 私は目の前のバス停から28番のバスに乗る。押し合いへし合いしながら。 全然北京じゃないガア子邸。でもやっぱり外は相変わらず北京だったな・・・。 アフタヌーンティーとは? http://www.uikoakagi.com/cook/japanese/page1/tea.html 林 望著「リンボウ先生の閑雅なる休日」 母の日のプレゼントに、英国紅茶でリラックスタイム お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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