「判定」に対して思う事
管理所の檻の中で、人間不信な子や怯えの激しい子は、人間との共生不可能とされ、「譲渡適性検査」に落ちます。「時間をかければ、必ず人間に慣れるのに落とすなんてひどい!殺すなんてひどい!」それは、同じ「いのち」を持つ者の正直な感情です。ですが、判定合格後に移動する施設にも「キャパ」があります。判定する職員皆さんも、判定に合格させて隣接する施設に送り出したい・・・それは、同じ「いのち」を持つ者の正直な感情です。ですが、人間不信の子のケアは、長期戦になる事も多々あります。やっと譲渡に向けて動き出せる!それが1年後だったりします。判定に合格して入れる施設は、あっという間に満杯になってしまいます。あと、病気やケガで治療が必要な子達も、判定には落ちます。「時間をかけて治療すれば完治するのに!落とすなんてひどい!殺すなんてひどい!」それは、同じ「いのち」を持つ者の正直な感情です。ですが、判定に合格して受け入れる施設にも予算があります。私がその施設に勤務していた頃は、月に換算すると毎月50万円の予算が県から出ていました。今でもそのくらいの予算だと思います。ですが、その50万円の中には2~3人の人件費もかかってきます。判定する保健所側は、予算の考慮もしなければいけないのです。「好きで判定に落としているのではない」その心の声の意味を知って欲しいと思い書きました。「判定不合格」=「殺処分」に直結するわけではなく、「判定不合格」=「隣接する施設に入居不可」なのです。なので、危険性のない子達は、判定に落ちたとしても、一般の方や、他団体は、管理所から引き出す事は可能です。(写真の子は、昨年の8月殺処分になった仔です。)今回は、判定に落ちた「ションション」の事を書きたいと思います。保護家の「ションション」を、管理所からレスキューしたのは12月中旬でした。収容されていた時のションションは、ずっと檻の隅っこに居て、全く動きませんでした。それだけ怯えていたのです。ですが、「判定」に落ちた翌日から、ションションは徐々に心を開き始めたのです。まだまだ完ぺきではありませんでした。レスキューした日、スタッフの顔に咬みつこうとしたのです。それは、「恐怖心」からでした。検疫室での一対一での心のケアがスタートしました。とにかく怖がりで、少しでも安心できるようにと、体を包み込むように毛布を外せない程でした。私の相棒犬と一緒に、お散歩の練習もしました。お手本になるはずの私の相棒が、「まだ帰りたくない!」駄々をこねはじめ、私と相棒犬の駆け引きをションションは、不思議そうに見ていましたが、これもまたションションにとっては、後々良かった行為だと感じました。ションションが初めて心を開いた人間が私でした。だからこそ、私に対しての執着は若干強い気がします。私自身も、手がかかった子ほど特別な感情はあります。来週トライアルに入るションション・・・歯を立てないだろうか、飼主さんに慣れてくれるだろうか、多くの心配が強くのしかかってきていますが、「人を信じれる心」、保護家の人と犬の中で覚えてくれたはず。「判定」に落ちても決してダメな子ではない。「判定」に落ちても決して人間との共生不可ではない。「管理所の紀州犬」http://plaza.rakuten.co.jp/xinunekox/diary/201701290000/紀州犬を知っている方、飼育や保護経験のある方の目に留まれば…という思いで記事を書きました。2/2(木)AM9時が、この子の最期の時間です。管理所や保健所には、直接引き出しされる方以外、お電話は絶対にしないでください。会のアドレスにお問合せ下さい。hogoya310★gmail.com※「★」を「@」に変えて下さい。折り返し担当スタッフよりお電話いたします。お名前、所在地(都道府県名のみ)、お電話番号、気になっている犬、必ずこの4点のご記入をお願い致します。出来る限りのサポートはさせて頂きます。~お願い~ブログ内の写真を無断で加工したり、文字を入れたり、里親募集サイトに無断で投稿する事はどうかお止め下さい。いのちのはうす保護家」HPリニューアルしました。 http://pawstamp.com/hogoya/ メールアドレスも変更となりました。新しいお問合せ先は、HP内の「お問合せフォーム」からお願いします。 ※「ひまわりの家」と山下由美は、一切関係ございません。2009年に辞任後「いのちのはうす保護家」として独立しています。 皆様のご協力ご支援どうかよろしくお願い致します。 宮崎銀行 加納支店 普通口座 104601口座名義:動物たちの未来のために 代表 山下 由美 郵便貯金 17310-434961口座名義:イノチノハウスホゴヤ〒880-1222 宮崎県東諸県郡大字国富町八代北俣2581 山下 由美090-4484-5165