こころ模様

　今日は、旅先で知り合った外国人に京都を案内する約束だった。彼は前日に横須賀から大阪に到着し、一週間くらい滞在するらしく、大阪・京都・神戸を観光すると言っていた。前日、同期と飲みに行ってしまった上、お店が地下で携帯電話が圏外だった為にあまり連絡ができなくて心配だったけど、上手く合流できてよかった。祇園に行きたいと言っていたので、清水寺～高台寺～八坂神社・祇園～知恩院～平安神宮を歩きながら案内しようと思っていたのだけど、大阪についてすぐに清水寺に行ったらしく、比叡山延暦寺に行きたいと言われた。

　昔、比叡山には有名なお化け屋敷があり、そこなら何回か行ったことがあるけど、延暦寺には行ったことがなかった。加えて、ガーデンミュージアム比叡という施設ができており、ちょっと興味もあったので、私自身観光できて楽しかった。梅雨時期なのに快晴のお天気。やっぱり私は晴れ女だと思いながら、一日比叡山を観光し、夕食後に祇園を案内して帰途に着いた。

　彼は黒人なので明らかに外国人とわかる。そのせいか、同じく外国人を案内している人が英語で話しかけてきたり、出発直前に写真を撮っていてもケーブルカーの駅員さんや他の乗客が大目に見てくれたり、笑顔を向けられたり、親切を受ける事が多かった気がする。そう、日本人って案外親切なんだなぁと実感した。お寺でもお坊さんがよく声をかけてくれ、説明してくれた。根本中堂はとくに興味深くて、もっとくわしく聞きたかったけど、彼が日本語の説明を理解できないので、途中で遠慮したのはちょっと残念だった。一緒にいる私が英語に堪能だと思うのか、通訳してっていう感じで話してくれるので、仏教や歴史の難しい話を説明する作業はなかなか骨が折れた。　
　彼は仕事の傍ら日本語を勉強しているけど片言だし、私は英語が苦手というかできない。現在形と過去形すらぐちゃぐちゃで、ほぼ単語を並べるだけの英語力。時に辞書をひきながらの会話は結構大変。ちゃんと通じているのか不安なだけでなく、嘘を教えたかもしれないとちょっとひやひやしている。

　移動時間が長かったので、観光以外の話をする事も多かった。彼はガーナ出身で南アフリカを経て現在アメリカ海軍に入隊中。地理が苦手な私は、ガーナと言えばアフリカにあるチョコレートの国というイメージしかない。しかも南アフリカはアパルトヘイトが今でも消えていないと思っていたけど、どうも違うらしい。そんな彼が日本に興味をもったきっかけは、日本のアニメだったらしい。韓国人の友達が日本に興味をもったのもアニメと漫画。日本のアニメってすごい！って改めて思った。
　
　彼の話すアニメの話があまりわからないだけでなく、私自身が日本の事知らないなぁと思い知らされた。韓国旅行では、韓国人の友達がいろいろ話してくれてとても助かったので、ちょっと申し訳なかった。
　３日後に旅先で知り合った台湾人に大阪を案内する約束をしている。はっきり言って、大阪は全くわからない。しかも中国語は第二外国語だったけどできない。帰宅してから、思い立ったように中国語の語学テープを聞いてるけどさっぱり忘れている。やばい・・・