牡丹
花園公園の牡丹はもうあらかた散ってしまたようだが、咲き残っているものがあったので、写真に。牡丹の花は僕の好みの花ではない。花が大き過ぎる、派手過ぎる。さりげなくというのではなく、いかにも咲いていますという感じなのが、好みに合わない。そんなことで、散歩の途中に見かけても、カメラに収めることをしなかったのだが、こうして夕暮れ近く、咲き残っているのを見かけると、ちょっと健気な気もしてきて撮影することに。やはらかき 風吹きゆける 夕暮れに 牡丹の花の 咲きてありけり 花園公園に偐ヤカモチお気に入りの一角があり、その傍らに「エゴノキ」がある。五月頃には小さな白い可憐な花をつけるが、今その蕾が少しふくらみかけている。この花は万葉では「ちさ」と呼んでいるが、この「ちさ」の花を歌に詠んだのも万葉集中、家持ただひとりだから(ちゃんと確認、検証してはいないから、多分という言葉を付け加えておく。)、この花も「かたかご」と同じに、やはり「家持の花」なのである。というわけで、偐ヤカモチはこの花の咲くのを心待ちにしているのである。