山吹の立ちよそひたる山清水汲みに行かめど・・・
悲しい。何と悲しいことか。 若草読書会の仲間の一人である、Hさん(寿郎女さん)が逝去された。 明日がお通夜である。今夜、同じ読書会の仲間である凡鬼さんが電話で知らせて下さったのだが、絶句するしかないのであった。 突然のことで、未だ信じられないというのが正直な処である。 何ということであるか。 読書会では、いつも元気で、ずけずけものを言う、それでいて細かい気遣い、心配りというものを決して忘れることのなかった、心優しい彼女。 小生と同年次で、日本基督教団の「k教会」で、高校生会・青年会で一緒に活動していた仲間でもあり、昨年6月には、同年次の仲間男女6人で熊野旅行を共にしたのでもあったが・・・。 彼女との別れがこんなにも早く、そして、こんな形でやって来ようとは、何ということであるか。今年5月の舞洲での読書会でも元気にされていたのに・・・。 彼女のあの物言いも、あの笑顔も、聞くことも、見ることも、もう叶わないのだ。それを思うと悲しく、辛く、胸が痛む。そして、寂しい。 どう考えても早過ぎる死である。彼女は最後のその時どんな気持であったのだろうか。あれこれ思いめぐらすと、悲しみが、口惜しさにも似た痛みとなって、また胸にこみあげて来る。彼女の無念、ご主人、息子さん達の悲しみ、いかばかりのことか。 今は、彼女のご冥福を祈るしかありません。どうぞ安らかにお眠り下さい。 私達は貴女のこと忘れません。 その意味では貴女は私達の記憶の中になお生き続けることであるのでしょう。 そう思えば、少しは心慰められるというものである。 さ夜更けて 出で来ぬ月の いづちやも 雲隠れにし 妹ぞ悲しきもみつ葉の 匂へる秋を 待たずかも などて急ぎて 妹やゆくらむ今はもや 散りぬ秋萩 恋しけど 時をや返す すべの知らなく二上の 山も悲しき 秋の色 映ゆれど妹は 見ることもなき