偐万葉・ひろろ篇(その3)
本日は偐家持の誕生日です。 1292歳になりました(笑)。 節分の豆撒きも間もなくでありますな。 この日は自分の年齢と同じだけの豆を食うことになって居るが、この処はこれが恐怖なのである。無類の豆好きの「坂の上の雲」の秋山真之君とて、1300個近い豆を一度に食うとなると、閉口、いや不可能であろう。 それにバースデイケーキのロウソクの火、これはもう火事に近いことになりますな。それかあらぬか、消防署から300年ほど前に、小生の誕生日に限っては、早々と禁止されてしまいましたですな(笑)。 さて、閑話休題。 本日は「偐万葉・ひろろ篇(その3)」でござる。 小生の下手な歌とひろろさんの素晴らしい絵の競演(狂演)をお楽しみ下され。 偐万葉・ひろろ篇(その3) 偐家持がひろろの郎女に贈りて詠める歌18首ほか小春日の 泊りの小舟(をぶね) ゆらぎつつ おのづや足れる みちのくの風 空の色 映し光れる 雪かきの 濡れたる道の 朝のうれしき夜通しに 真綿の如き 雪降りて 朝青空に 日もあたらしき外国(とつくに)の 赤きチュニカの さをとめは 誰(た)が笥(け)や今は 持ちてあるらむ 偐家持、戯れに上の歌を英訳して詠める A pretty young girl from a foreign country in a red Tunica , whose spoon are you polishing now?人恋(こほ)し 三浦が崎の 夕凪に ふたつ帰り来(く) 青き帆の船 ゆらぎつつ 添ひてたぐひて 行く船の 三浦が崎の 海のさやけししんしんと 冬の夜は更け テーブルに 赤き林檎の ひとつぞありき (絵描きの中也) 戯れ詩「冬のアトリエ」 (絵描きの偐原中也) 寒い、寒い、冬の夜なりき 我はアトリエにありぬ 絵を描きてありぬ 我のほかたれとても人はなかりき テーブルにひとつ 赤き林檎のありて そこのみ命あるもののごと 温かき色こぼれたり 我は絵を描きてありぬ 寒い、寒い、冬の夜なりき 秋たけて 寄り添ふ舟の ただ白く 海は碧(あを)みて 日の高々に にせ万葉 春夏秋冬 数へ日も のこり二日の 年の暮なりあらたしき 年光るらし 白雪の 庭にぞ赤き 実の結びたる あどけなき わらはめのごと 白雪の 年明けゆきぬ ひとみな笑みて 今はもや 雪も止みたり 雲間より さす日のうれし 湯けむりの街 (大伴雪持) さ夜は更け 月冴え雪の 凍れるに 猫の親子の いづく行くらむ (ホームレス・キャッツ)なづみつつ 雪踏みならし 来し我に 熊野の神の 笑みて光れり 我妹子は いかにかあらむ 夕されば 赤きチュニカぞ 思ほゆるかもネコのマネ してもみたワン 木の上に 登ってみたワン 降りられぬワン ネコのマネ するはバカにゃん 木の上に ブルって降りれず 年を越すにゃん磐梯の 雪も消(け)ぬらし 葦の間の 流れは澄みて 芽吹くさみどり (注)ひろろ氏のブログ入口はコチラ 偐万葉・ひろろ篇(その1) 同 (その2) 上記写真・絵は全てひろろさんのブログからの転載です。