青葉の風と共に去りぬ
今年は例年になく早い梅雨入りとなりましたが、昨日、今日と梅雨も一休み。特に昨日は爽やかな青空となり、風もさやかに吹いて久々の銀輪散歩も心地良いものでありました。 去り行く5月を惜しみ、本日は青葉で記事構成です。 花園中央公園の桜も青葉が繁り、さやさやと風にさやいでいます。 青葉の風と言っても、風そのものは目に見えないので、桜葉のそよぎでそれをとらえてみようとしたのですが、さて、それを感じて貰えましたかどうか。去り行ける 五月惜しとや さやさやと 青葉の風は 木間吹き行ける (偐家持) 桜木の 青葉の風は 去り行ける 五月がくれる 最後のゑまひ (偐中也)桜木は 花過ぎぬとも 夏青葉 秋もみつ葉の なほしぞ愛(は)しき (偐家持)五月惜しと 我が恋ひ来れば さやぐ葉の 梅雨の晴れ間の 見らくしよしも (偐家持) 五月は、風と共に去りぬ、ですな。 桜葉の 惜しとや風に さやげるは 去りか行くらむ 五月にし 松浦佐用姫 領巾振るなるか。(花園中央公園)(メタセコイア)時鳥(ほととぎす) 鳴き行く方は 知らねども 雨間に青き 空はありける (偐家持)(チャボヒバかな?) こういう常緑の木を照葉樹と言うそうだが、言い得て妙。日に照り輝いてつややかに光る葉、まさに照葉樹です。前日まで降り続いた雨で洗われて、青葉がひと際美しく照り輝いていました。初夏(はつなつ)の 五月(ごがつ)の風と いざ行かな 若き青葉の 日に照るも見む (銀輪家持)(元歌)この雪の 消(け)殘る時に いざ行かな 山橘の 実の照るも見む (大伴家持 巻19-4226) いよいよ、明日から6月。5月を惜しみて後は、6月も亦よきことの待ちてあれば、これを歓び迎えることといたしましょう(笑)。 (