偐万葉・LAVIEN篇(その2)
偐万葉・LAVIEN篇(その2) 本日はシリーズ第211弾。偐万葉・LAVIEN篇(その2)であります。 <参考>過去の偐万葉・LAVIEN篇はコチラからどうぞ。 LAVIEN10氏のブログはコチラからどうぞ。 偐家持が羅美麻呂に贈りて詠める歌16首にゃんとなく ねこにもあらぬ ひともまた にゃんともさほど かはらぬものよ (猫麻呂) ああさくら さくらよさくら はなさくを こふればくるし まちがてにする(嗚呼桜 桜よ桜 花咲くを 恋ふれば苦し 待ち難にする)押し照るや なにはの城の 桜花 今ぞ盛りと 咲き匂ひける (馬場老(ばんばのおゆ)) アメリカに ありしやわが背子 草枕 旅行く道の ま幸(さ)きくもあれ (遣米使人)言の葉も 風にぞさやぐ アメリカの 四月の旅を 背子行くらむか (大和撫子)大和には 撫子待つらむ アメリカの せんだんぐさに なつかれそゆめ (大和撫子) 猫は鳴き 木々はざはめき 鳥啼きぬ 来る朝ごとの わが目覚めなりやまとまた とほきにありて おもふべき さりてかなしく うたふべきかな(偐犀星) (注)さりて=さありて。そうであって、の意。 さ夜更けて 雨しくしくに 降り来れば 遠き大和し 思ほゆるかも(ラビの皇子)わが背子は いかにかあらむ 美しき やまと言の葉 な忘れたまひそ懲りもせず 銀輪散歩 囲碁短歌 時に俳句の ヤカモチわれは懲りもせで またもアメリカ 背子の旅 日(け)ながくなりぬ 迎へか行かむ出口なき 口出しするは 投げ槍に する槍投げに 似つきてあらむ (出口槍麻呂)花咲けば 花にしよらむ 虫来れば 虫にしよらむ 日々またよしも (注)初案「日々のまたよし」を「日々またよしも」に改めました。ざうけふに 延ひおほとれる 屎かづら 烏滸の営み 絶えずやあらむ (本歌)ざうけふに 延(は)ひおほとれる 屎葛 絶ゆることなく 宮仕(みやづかへ)せむ (高宮王 万葉集巻16-3855) (注)ざうけふ=ジャケツイバラのこと。 おほとれる=乱れ広がる、の意。 屎葛=ヘクソカズラのこと。 烏滸=愚か者ふたおもの このてがしはは そこここに はひひろごりて かぜがまにまに (本歌)奈良山の 児手柏(このてがしは)の 両面(ふたおも)に かにもかくにも 佞人(ねぢけびと)の徒(とも)(消奈行文 万葉集巻16-3836) (注)掲載の写真は全てLAVIEN10氏のブログからの転載です。