偐万葉・龍の森篇(その5)
偐万葉シリーズ第336弾記事、龍の森篇(その5)であります。
ブロ友・龍の森氏(当シリーズ記事では「龍森麻呂(りゅうのもりまろ)」)とのお付き合いも、早いもので今日で丁度3年5ヶ月になります。
<参考>過去の偐万葉・龍の森篇はコチラ。
龍の森氏のブログはコチラ。
偐家持が詠める歌23首ほか並びに龍森麻呂が詠める歌18首ほか
このたびの 三社めぐりも 裏入りの 通り抜けなり わが初歩き (偐裏持)
龍森麻呂が贈り来れる歌1首並びに偐家持が追和せる歌1首
白の花 世にぞ問はれん 数の中
すぐには食へぬ 白き梅ぞら (龍森麻呂)
白き菜に あらね白梅 食ひたくは
しばしあり待て 実のなるも見む (偐梅干)
ヒマワリの 黄にはあらねど 菜の花の
咲きてこの春 ビバ・ウクライナ (偐家持)
龍森麻呂が贈り来れる歌3首並びに偐家持が和せる歌3首
銀輪の 行くてさまざま 河べりの 楝鈴なり 遥か遊水池 (龍森麻呂)
あふちの実 花と咲く見て われもまた
弥生の橋を 渡り行くなり (偐家持)
喫茶店 当てにする程 シャッターで
気まぐれ曲がって うどん屋見つけ (龍森麻呂)
喫茶店 ふたつばかりに ふられては
是非もなくあり うどん屋に入る (偐家持)
銀輪記 読むほど我も 空気入れ
求めてはるか 備へむとぞ思ふ (龍森麻呂)
銀輪記 書くほどもなき ことなれど
撮りし写真を 捨て遣るも得ず (偐家持)
龍森麻呂が贈り来れる歌1首並びに偐家持が追和せる歌1首
沖縄の 最果ての海 色も濃く はてなむ岬 けふも旅行く (龍森麻呂)
この海の 先にあるとふ ニライカナイ
求むにあらね けふも岬に (偐岬持)
(20230203与論島byヤカモチ)
龍森麻呂が贈り来れる歌1首並びに偐家持が追和せる歌2首
白よりも 古求め ペダル漕ぎ いつか桃色 恋色つぼみ (龍森麻呂)
桃の花 下照る道の 少女らの 姿も見えず 銀輪の道 (銀輪家持)
(本歌)春の園 紅にほふ 桃の花 下照る道に 出で立つをとめ
(大伴家持 万葉集巻19-4139)
わが恋の 日々はいつしか 桃の花
手折りて贈る 愛しき児もがも (偐家持)
(本歌)雪の上に 照れる月夜に 梅の花 折りて送らむ 愛しき児もがも
(大伴家持 万葉集巻18-4134)
(20230308大阪城公園のハナモモbyヤカモチ)
立山の 雪を背にかも チンドンの
列ゆく大路 見らくしよしも (珍鈍家持)
(本歌)立山に 降り置ける雪を 常夏に 見れども飽かず 神からならし
(大伴家持 万葉集巻17-4001)
龍森麻呂が追和せる歌1首
チンドンを 追ひてなほ青 無垢な吾 白き立山 未だ青春 (龍森麻呂)
(20230410チンドンパレード)
我が背子の 庭のアケビの 見が欲しき
五つ葉三つ葉 競ひし咲くを (木通家持)
龍森麻呂が贈り来れる歌1首並びに偐家持が追和せる歌1首
木通花 甘く香りて 虫を呼び 実につめものは 食ぞ進まん (龍森麻呂)
さのかたの 実は用なしと 花のみに
恋ふれば吾は 虫にしあるか (蜂家持)
(注)さのかた=アケビ
龍森麻呂が贈り来れる歌1首並びに偐家持が追和せる歌1首
淀川を 下ったさきの ネモフィラは
空になるのか 空にとどくか (龍森麻呂)
ネモフィラの 風もさやけき 舞洲の 青き空へと さざ波立ちて (偐家持)
(20230426舞洲シーサイドパークbyヤカモチ)
溺れても ほどほどにせよ 知佐の花
可憐の裏に 毒の潜めば (知佐家持)
(20230502エゴノキbyヤカモチ)
龍森麻呂が贈り来れる歌1首並びに偐家持が追和せる歌1首
佐知求め 後輪障害 幸はなく 佐知の毒気か 直し三軒 (龍森麻呂)
佐知ならぬ 知佐にしあれば 佐知はなし
後輪パンク 囲碁も三敗 (輪歩家持)
(注)知佐=エゴノキのこと。
(20230510梅田スカイビルとエゴノキbyヤカモチ)
銀輪は やや遠そけど 懲りずまに
次は駆けなむ もみつ葉の道 (秋家持)
龍森麻呂が贈り来れる句、歌と偐家持が追和せる句、歌
知りながらつい忘れがち人のため (龍森麻呂)
知らずもの人のためかや囲碁の負け (筆蕪蕉)
(20230607門前の言葉byヤカモチ)
けふもまた 一勝三敗 利他あらん
いつものお休み 至福のカフェイン (龍森麻呂)
囲碁のあと 木陰に憩ひ 碁敵と
あれやこれやの 至福のニコチン (偐家持)
どくだみの 八重に咲く花 知らざるも
記事にし思ふ 君がまなざし (南原青春)
(本歌)どくだみの 花のにほひを 思ふとき 青みに迫る 君がまなざし (北原白秋)
(20230607ヤエドクダミ)
龍森麻呂が追和せる歌2首
ドクダミの 八重は初めて 一重より
匂ひ根張りの 強さ分からず (龍森麻呂)
よく通る 小道の端に よくぞあり
祈る気持ちが 八重に重なり (龍森麻呂)
龍森麻呂の歌3首並びにこれに追和せる偐家持の歌3首
家ゴロで 登っていない 天守閣 いつか見渡さん 大阪眼下 (龍森麻呂)
天守閣 ビルの谷間と なり果てて 見渡すことも 難くなりにき (偐家持)
提灯下反復練習余念なく いつかはサッカー場でリフティング (龍森麻呂)
自主トレの サッカー少年 その夢の
始めの一歩 このリフティング (偐家持)
風涼み 里山ベンチの 充電は 三勝一敗 次回の覇気と (龍森麻呂)
碁がたきと 木陰に涼み あれやこれ
語れどくやし 打ち損じの図 (偐家持)
(20230810大阪城byヤカモチ)
龍森麻呂の歌2首並びに偐家持の返せる歌2首
但し、龍森麻呂の歌は万葉風に些か手を加へて改変せり。
歌碑と香具 遮る木々の 無くあらば
詠ひし旨も 冴え渡らむに (龍森麻呂)
香具山を かく遮るか 木々だにも 心あらなも 遮らふべしや (糠田王)
(本歌)三輪山を 然も隠すか 雲だにも
心あらなも 隠さふべしや (額田王 万葉集巻1-18)
鋸を引く 体もあらんと 願ひしも 時の管理の 至難をぞ思ふ (龍森麻呂)
鋸引くは ビッグモーターの 二之舞の
ごとにしあれば 木の前で見よ (リトルモーター社)
(20230914持統天皇万葉歌碑byヤカモチ)
(注)掲載の写真は「byヤカモチ」とあるものを除き、龍の森氏のブログからの転載であります。