カテゴリ:自転車
二人乗りの自転車については、映像か写真かで見知ってはいたが、それがタンデム自転車という名前であることは、今回初めて知りました。
若草読書会の新入りメンバーである利衣郎女さんから、6月9日(日)にタンデム自転車試乗会のイベントがあり、参加申し込みをしているので、ヤカモチさんの都合がつくなら、お付き合い願えないかというメールを頂戴した。 ヤカモチが自転車を趣味としていて、あちこちを銀輪散歩しているということを、どなたかからお聞きになってヤカモチへの声掛けになったのだろうと思うが、この日はヤカモチにもこれという予定はなく、同行を承諾したのでありました。そのイベントは、公益財団法人公害地域再生センター(通称、あおぞら財団)が開催しているもので、同財団は各地でこのようなイベントを主催したり、同種のイベントを支援協力しているもののようです。 (タンデム自転車) そのタンデム自転車というのは、上掲の写真のような自転車で、前席と後席の二人でペダルを漕ぐというスタイルの自転車である。 前席の人をパイロットと呼び、ペダルを漕ぐのは当然のこととして、ハンドル操作、ブレーキ操作を担当する。後席の人はストーカーと呼び、専らペダルを漕ぎ、推進力を高める役割を担う。ここでいうストーカーというのは、stalker(忍び寄る人、密猟者)ではなく、stoker(汽車・汽船などの火夫、蒸気機関車に石炭をくべる人)という意味である。 前席に晴眼者が乗り、後席に視覚障がい者が乗って、自転車レースをするという、障がい者スポーツの種目もあるとのこと。 <参考>知ってました?「パイロット」を「ストーカー」することでメダルを狙うスポーツがあるんです さて、そのイベント当日は雨の予報であったので、参加申し込みをキャンセル。イベントとは関係なくあおぞら財団に申し込めば個人的にタンデム自転車のレンタルもできるということなので、後日に再挑戦することとしました。そんな経緯を経て、ヤカモチから同じく若草読書会のメンバーにして輪友でもある偐山頭火氏に声を掛け、今回のタンデム試乗にトレンクル(軽量小型折りたたみ自転車)による伴走という形で付き合わないかとの提案を投げてみました。 OKの返事を貰ったので、7月1日開催の読書会で日程調整をすることとなり、その結果、7月7日(日)実施で合意。 ところが、あおぞら財団は、土日祝日はイベント優先として居り、スタッフもイベントなどで出払っていることが多く、対応が困難なため、個人的なレンタル申し込みは原則として受け付けないこととしていることが判明し、またも「お流れ」となってしまいました。 ということで、当初計画からは、1ヶ月以上も遅れた、昨日(7月17日)になって、漸く実施できる運びとなったのでありました。 当日、近鉄奈良線小阪駅までヤカモチがトレンクルで出向き、同駅前で偐山頭火氏運転の車に乗り込み、次にJR阪和線我孫子町駅前で利衣郎女さんをピックアップして、あおぞら財団がある国道2号線の歌島交差点に向かうこととしました。 歌島交差点近くで目にとまった「かごの屋」で昼食を済ませ、あおぞら財団に出向く。所定の「タンデム自転車借用申込書」に記入して申し込み手続き完了。 ということで、何台かあるタンデム自転車の中から、上掲の自転車をお借りしたという次第。 二人で乗り、二人で漕ぐということで、両者がペダルを漕ぐリズムやカーブの際の体重移動など息が上手く合わないと、バランスを崩して転倒しやすくなるなど、いくつかの留意点があるので、先ず、そのレクチャーを受けてから、走行開始であります。 (タンデム自転車についてのレクチャーを受けている 撮影者:偐山頭火氏) (旧大野川緑陰道路 撮影者:偐山頭火氏) 走行する道は上掲写真のような道です。 淀川に並行して流れ、下流で淀川に流れ込んでいるのが旧大野川であるが、これを暗渠(多分)にして埋め立て、地上部に歩行者・自転車用の緑陰道路が設置されている。 茶色舗装の道は歩行者専用道(右側)。 青色舗装が自転車走行可能の道(左側)。 (旧大野川緑陰道路走行中のタンデム自転車 撮影者:偐山頭火氏) タンデム自転車は初体験なので、走り始めた時は、少しふらつくような感じもあったが、何度か繰り返しているうちに利衣郎女さんとの息もあって来たか、段々にスムーズに走り出せるようになりました。 途中、阪神高速3号神戸線の下を通り抜けた先で緑陰道路から出て、南に下ると姫嶋神社がある。神社の西側は姫島公園になっている。 姫嶋神社境内に万葉歌碑があるからとやって来たのはもう12年近く前のことなので、記憶もかなりあやふやになっているが、久々に再訪問であります。 <参考>囲碁例会・姫島万葉歌碑 2012.9.5. (姫嶋神社・鳥居) (同上・本殿) 姫嶋神社の祭神は、阿迦留比売(赤留比売)、住吉大神、神功皇后。 <参考>阿加流比売神・Wikipedia 住吉三神・Wikipedia 神功皇后・Wikipedia (同上・由緒) <参考>姫嶋神社・Wikipedia 姫嶋神社公式サイト 姫嶋神社の主祭神であるアカルヒメは、夫であった新羅の王子・アメノヒボコの暴言に愛想をつかし、彼女の祖国である日本に逃げ帰ったという女性である。 <参考>アメノヒボコ・Wikipedia 都怒我阿羅斯等・Wikipedia 古事記のアメノヒボコ伝説と日本書紀のツヌガアラシト伝説とはほぼ似た話であることから、アメノヒボコとツヌガアラシトは同一とみなされている。 まあ、何れであれ、夫から逃れて小舟に乗って日本に帰り、新しい生活を始めようとしたということで、この姫嶋神社は「やりなおし神社」とも呼ばれているらしい。 (同上・境内案内図) やりなおし神社ということで、境内の神武天皇遙拝所の中に設けられているのが、はじまりの碑。 (同上・はじまりの碑) はじまりの碑は、神武天皇が初代天皇ということで、その意味も込めてのものなんだろうが、決断することで新たな出発が順風満帆に進むよう祈願するのが、この場所だという。 この神社では、絵馬としてホタテ貝の貝殻を利用して居り、それはアカルヒメが小舟で海を渡ったことになぞらえてのものだとのこと。貝殻に願い事を書いて納めるのだという。ご覧のように絵馬として納められたホタテ貝がいっぱい吊るされていて、独特の景観を醸している。 (同上・玉栄稲荷社) はじまりの碑・神武天皇遙拝所の左側奥にあるのが玉栄稲荷社。 はじまりの碑・神武天皇遙拝所の右側奥が金刀比羅宮。 (同上・金刀比羅宮) 写真正面奥が金刀比羅宮である。 左手前が「感謝のおもい塚」で、今は使われなくなった古い狛犬などを積み重ねた塚である。その左奥、ジーパン姿の男性がお参りしているのが、元楯社、土地の鎮守の神様をお祀りしている祠である。 (同上・万葉歌碑) そして、最後は本殿の西側にある万葉歌碑です。 妹が名は 千代に流れむ 姫島の 小松が末に 苔生すまでに (河辺宮人 万葉集巻2-228) (美しいおとめの評判は千代までも伝わるであろう、姫島の小松の梢に苔が生える後々の代まで。) (注)姫島については、淀川河口にあった島とのことであるが、此処西淀川区姫島説のほか、浪速区敷津西説、東淀川区南江口説、同北江口説などがある。 歌碑の歌は上の通りだが、万葉集には、和銅4年(711年)に河辺宮人(経歴不詳)が姫島の松原で、娘子の屍を見て悲しみ嘆いて作った歌と題詞にあり、この歌の次にもう1首掲載されている。 難波潟 潮干なありそね 沈みにし 妹が姿を 見まく苦しも (難波潟よ潮が引くことがあってくれるな。水に沈んだおとめの姿をみるのは辛い。) 我々が涼んでいる前をママチャリで通り過ぎた年配の女性が少し先で転倒されました。すぐに駆け付けて助け起こしましたが、幸い怪我は無かったようで、よかった。 それを機に我々3人も銀輪走行再始動であります。 当初の予定では、淀川の河川敷にぶつかる手前の新淀川公園まで走り、そこから引き返して来るということにしていたのだが、国道43号と交差する地点で、何やら工事中らしく、大きく迂回しないと先へは進めないよう。 ということで、そこまでとして引き返すことに。上流側の八丁橋交差点までで緑陰道路は終わっていたので、そこからまた引き返して、出発地点の歌島交差点近くのあおぞら財団のビルまで戻り、今回の銀輪散歩を終えることとしました。 走行距離としては少し物足りないが、猛暑下でもあり、初めてのタンデム経験なので、これ位が丁度よかろうと切り上げた次第。 帰途は、先ず利衣郎女さんをJR我孫子町駅前まで送り、その後近鉄大阪線俊徳道駅前で、ヤカモチは偐山頭火氏の車から下車、そこで彼とは別れ、自宅まで約30分余の銀輪散歩。午後7時過ぎの帰宅となりました。 <参考>自転車関連の過去記事はコチラ。 若草読書会関連の過去記事はコチラ。 (追記注2024.7.19.) 偐山頭火氏も今回の件を記事アップされましたのでリンクを貼って置きます。 タンデム走行会at「若草読書会」 2024.7.19. お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
[自転車] カテゴリの最新記事
|
|