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女は抹茶味が好きだ。
と私の旦那はずっとそう思い込んでいる。 だから私も抹茶アイスが好きだと思われ、数年前は彼がアイスを買って来る時は 私用には抹茶アイスをよく選んできてくれていた。 確かに抹茶アイスは好きだけど、補足するならば、スイーツに関しては 女はきまぐれで時にはバニラが、時にはストロベリーが、そして時にはレアチーズが といった具合にその時々で食べたい味は変化するもの。 ところが私の場合、ほか弁(ほっともっと)に関しては何故かいつも唐揚げ弁当。 迷ったら唐揚げ弁当、そう決めているからかもしれない。 だけどやはり抹茶味は好きで抹茶クリーム、抹茶ミルクなど見かけると 確かに気になって選択肢の中に入る。 そんな私を見て旦那は言う。 「女は抹茶味が好きだよね。美味しいとは思うけど俺はあえて選ばない。 バニラやチョコレートがあればそっちを選ぶかな」 数年前、確かにこう言っていた。 時がたち、最近のこと。 加齢による体重増加のため、私たちは運動や食事制限をしている。 まあ、全然痩せないのだがそういう理由で旦那の朝食は味噌汁と子供用茶碗に 一杯だけの白ご飯とふりかけ。 他のダイエット方法はいくらでもあるでしょうというアドバイスは ここではおいといて、そのおかずとなるふりかけの話。 男の好きな食べ物によく、おふくろの味の「肉じゃが」があげられる。 それもまんざらウソではないらしく、私の家族も「肉じゃが」「肉味噌」「すきやき」みたいな こってり、甘辛い味が大好き。 だから、そんな私の旦那はふりかけの「すき焼き味」も大好き。 ふりかけの買い置きが切れた時に旦那に会社帰りに好きなふりかけを買ってきてと頼んだら 買ってきたのが「大人のふりかけ」と「すきやき」の大袋。 しかも大人のふりかけの種類の中にも「すきやき」は存在している。 よっぽど「すきやきふりかけ」が好きなんだねってセイイチローは笑って言った。 私も久々なんでその「すきやきふりかけ」をかけて食べてみたら、 うーん、甘い。 40をすぎた私の味覚には、甘すぎて嫌いではないけど、 他のがあれば他のふりかけをかけたいと思う でもそれは、心の中にしまうべきだった。 コトはある朝食時に起きた。 普段はお弁当の用意などでなかなか一緒食べれないけど この日ばかりは時間の余裕があったせいか旦那と一緒に朝食を食べていた。 真っ白いごはんと味噌汁。そしてふりかけ。 その時、気をきかせた旦那が私の茶碗にすき焼きふりかけをかけようとした。 「ちょっと待って」すると、旦那が不思議そうに私を見る。 「すき焼きふりかけじゃない他のにする」旦那がなんで?と聞いた。 「私、あまりすき焼きふりかけ好きじゃない。嫌いでもないけど」というと 旦那の顔に一瞬曇りが。「なんで、美味しいのに。」と と不満げの様子。 そこで、納得ができない旦那に私はこう説明した。 「いや、嫌いじゃなくって、そうだ、あなたにとっての抹茶アイスなんだよ。 嫌いじゃないけどあえて選ばない。そんな感じかな」 そういうと旦那はちょっと腑に落ちない顔をして、そしてどこか寂しげだった。 てっきり私も征一朗もすきやき味が好きだと思って家族が喜ぶように選んできたそうだ。 それからというもの、なかなか減らないすきやきふりかけ。 旦那がさみしそうだったので私もすき焼きふりかけを好きになろうと 努力はするものの、嫌いではないけど、やはり好きにはなれない。 私にとって「すき焼きふりかけ」は学生で言うならクラスメイトの関係。 けして「気になるアイツ」ではない。 皆で一緒にマックは行けるけど、二人きりでアイスを交換出来るような 自転車の後ろに乗れるような淡い恋の関係ではない(古!) 旦那よ、あなたにとっても抹茶アイスはそうでしょう? それから、2週間ほどたった頃 大量にあったすき焼きふりかけも命の灯火が消える朝が来た。 「ふりかけなくなったよ。」と旦那 「あ、じゃあ買ってこなきゃね」 「イヤ、まだあるんだけど、ママの嫌いなすきやきふりかけが終わったよ」 ・・・どうやらまだ、根に持っていたらしい。 普段はさっぱりしている性格の旦那も食べ物に関して違うようだ。 そこで私は子供に反復練習させるように 「いや、だからね、嫌いじゃなくてパパにとっての抹茶アイスなんだよ」ってもう一度言った。 すると、旦那は言い返せないらしく、 ちょっとだけぷいっとして、そして他のふりかけでご飯を食べるのであった。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
June 11, 2014 01:12:44 PM
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