4月以降、家族全員順繰りに体調を崩して、今年はおでかけどころではない。
休みの日にはもちろんのこと、夜勤の日には子供の看病後に出勤。寝ないで仕事して帰宅した後また看病という日々が続いているのである。
今は2人の子供ともに手足口病が治ってきたところ。妻は妻でこの年にして喘息と診断されごほごほとしている。
そして私は私で7月中旬の体調不良から脱したものの、やはり7月中旬以降からすっかり崩れてしまった相場に振り回されて、ここ数日ストレスだらけである。
こんな時は山に行くしかないのである。
さいわい今日は子供たちも保育園に行き、妻は仕事に出向き、そして私は休みである。
とはいえ子供たちを保育園に送って、迎えにいくまでのタイムリミットは6時間程度しかないので、とりあえず例によって奥多摩の車を走らせた。
しかし今日は道混んでるね。そか今日は土曜日なのね。
渋滞と人混みをさけて、北秋川に車を走らせる。
目指した山は沢登り。
沢といっても奥多摩のめぼしい沢はあらかた登ってしまったので、今回hあ重箱の隅をつついてクドレ沢とかいうマイナーな沢を攻めてみた。
林道を走っても、今日は河原という河原には人があふれていて多少へきえきする。
混雑から逃れるように林道を車を走らせる。林道の走行は危険なのでシートベルトはもちろんしない。低速走行でなおかつ視界確認が重要な林道上では体を拘束するシートベルトは危険きわまりないのはアウトドアの人ならご存じのこと。
すると狭い林道の向かいからパトカーがやってきた。
山道では登り優先なのだから当然パトカーがよけるべきであるがその警官はよける気配がなかったので多少むかつきつつこちらが100mほどバックした。
そしてすれ違いざまに、本来なら当然譲ってもらって礼を言うのが人としての筋であるのに、その警官は「この林道はね、関係車両以外入っちゃいけないんだよね」と釘をさした。
そんなことはまったくないのであるが、一応はいはいとうなずいて警官はその場を去った。
シートベルトのことを指摘しなかったのはさすがに山パトの警官であるのであろう。
そんなこんなで山の話は進まない。
クドレ沢の出会いは観光客にごったがえす鹿戸岩のすぐ上流である。
もろろんこんな沢に入り込む輩はほかにはいない。
出会いから右岸の踏み跡しばらくで作業小屋。そこから20分ほど平凡な川を上ってゆくと二俣で左俣に入る。
左俣に入ってもなおかつ藪っぽいただの沢である。倒木が多くて、顔にまとわりつく蜘蛛の巣が大変不快である。
1時間も歩いてもういい加減ののつまらなさにいやになるころ、ようやく沢は渓流らしくなって滝を連続させるようになってきた。
まずは「門番の滝」7mである。
この滝のために一応ロープや登攀具を持ってきたが3級程度のシャワークライミングでノーザイルで簡単に上に抜けた。
この上にはきれいな連爆帯の奥に徳兵衛滝が美しく見える。
滝をいくつも越えると徳兵衛滝の真下に出る。
高さは25mとか。
秋川には20m前後の滝は相当な数があるが、中でもこの滝はなかなかに美しい。
日本の滝100選になっている秋川の佛沢の滝は誰でも行けるから選に選ばれるのであってて、この徳兵衛滝ももうすこしましな位置にあればもっと有名になったであろうに。
さてこの滝の上にもさらに沢は続いているが、今回は時間がないのでここで引き返すことにする。
門番の滝はロープ出すのがめんどくさくてノーザイルでこわごわ降りた。全身水しぶきでびしょぬれだ。
しかしあとは大したことはない。
踏み後を拾いながら車をデポしたところまであっという間に戻る。
さあ急いでかえって、子供たちを迎えに行かないとな。
ほんの数時間の沢旅でも、ひとり山の中につかれて少しばかり発散されたかな?
さあ明日はどこに行こう?