さてそろそろ下界のみならず野山の方も春の気配が濃厚になってきました。
そうなるといてもたってもいられません。
夜勤明けの数時間を利用して奥多摩の越沢バットレスに行って来ました。
鳩ノ巣駅裏の駐車場(無料)に車を停めて岩場まで徒歩30分足らず。
越沢バットレスは高さは80M、幅70M程度
奥多摩に岩登りにゲレンデは数あれど、ここ越沢はスケールではナンバーワンであります。
でも最近はあまり登られていない。何故かって?
それは最近のクライミングの潮流がこのようにスケールが大きくて危険な岩場ではなく、スケールなんかちっちゃくてそれこそ2M程度の岩場でもいいからとにかく超難しくてそれでいて、絶対に安全な岩にシフトしているからなのです。
クライミングという行為から危険性を極限まで排除し、難しさを極限まで抽出したのが最近のクライミングの潮流なら、私はクライミング一毫の興味も感じません。
だってそれは山でなくてもいいいんだもの。
私は山が好きなのであって行為が好きなのではないのです。
まあ何はともあれとにかくその人気のないクライミングをやろうと越沢に向かったのです。
向かったといえばかっこいいいけど、実は岩登りなんて5年ぶりであるのだ。
昔よく登った第2スラブの下にある、昔はノーザイルで上り下りしたルートにロープを垂らして上り下り。
「うわ~こえ~」と心の中で何度も叫びます。
5年も岩を登っていないのはまったく初心者に等しいのである。
ロープの結び方もうろ覚えなのに、とにかくソロでリードしたのであるがとにかく怖かったのである。
ふと見上げると、自分が四苦八苦している岩場の先の広大なスラブに人が登って居るではないか?
自分がかつて登っていた岩場も今のレベルでは遙か彼方に輝いてみえる。
よ~し次はあの岩場に登るのを目標にがんばるぞ!なんて思いつつ、久々のクライミングに酔いしれてみました。