今日はパラワン島州都プエルトプリンセサから山脈を越えて北西に約85キロのサバンというビーチを目指すことにした。
サバンといってもあのネオンぎらぎらのミンドロ島のサバンビーチとは違う。
ここパラワン島のサバンビーチは日本人には全く無名どころか電気さえ来ていない。
ただでさえマイナーな州都からさらにマイナーなエリアだ。
この北東~南西に細長いパラワン島の縦貫山脈を越えることできっとクレオパトラニードル山にも相まみえるだろうと考えたのである。
またサバンは実はあることで有名。
実はこの島には世界遺産が2つあるのだが、そのうちのひとつ、プエルトプリンセサ地下河川国立公園の基地となるのがこのサバンなのである。
まあ有数の観光地だから人が秘境といくこともあるまい。
なんて僕はきわめてお気楽な思いで町はずれのバスターミナルからサバン行きのジプニーに乗り込んだのである。
そして心配事がただひとつ
電気がきていないということは冷たいビールが飲めないということでしょうか・・・・
定員24人のジプニーは30人ほどの乗客と屋根いっぱいのまるでテキ屋の引っ越しのような大荷物をいっぱい積んで定刻出発である。
途中で山々の風景を期待したが、足を動かすこともままならないこの車内で窓の外など見えるはずがなかった。
しかも途中でスコールがやってきて道はどろどろ、幌をおろした車内はむんむん。
85キロに所用3時間。
へたへたになってサバンにたどり着きました。
さて・・・
さて、サバンなんてマイナーな観光地、ジャングルと海しか想像していなかったが。来てみれば以外にあか抜けた観光地である。
日本人はいないがドイツ人が多い。
今日は1泊1000円程度の海辺のバンガローを考えていたが、ここに来るまでの道でへたへたになっていたので、このさい一番高級なところに泊まったれ!と一番高級そうな外観のホテルに飛び込んだ。
1泊9000円近くの(フィリピンでは)超高級リゾートコテージ。
秘境どころか、24時間電気が使えるし(これが最大の売りだそうだ)、インターネットはできるし、ホットシャワーも出るし、レストランのメニューをみればいちいち価格も一流である。
とのかく荷物をおろせば、海辺に出て、ビール片手にハンモックで揺られたり、海に浮かんだりのんびりリゾート気分。
後ろを振り返ればプールサイドの向こうに岩壁を擁した山々が見えてくる。
天気がよければ海きれいなんだろうけど、今は雨期間近の雲混じりの晴れ間がかすかにのぞいているだけである。
あれ俺ってばいったい何しに来たんだっけ?