シンガポール旅行記~機内の憂鬱~
やっと夏休みだ.。嫁にも許可をもらったし、がっつり山にいくぞ!と張り切っていたのだが、8月中旬までの連続真夏日記録がうそのように、天気予報に雨マークがならんでいる。どこか晴れているところはないかとネット上で日本地図上に晴れマークを探すがみつからず。さてどうしたものかと思案する夏休み前日。こうなったらいっそ海外でも行くかなと、だめもとで各航空会社のマイレージ利用特典旅行予約をあたると、ユナイテッド航空のシンガポール行きが空いていた。シンガポールなんて物価高いし、自然はないし全然興味はないのだが、どうせ雨続きの日本でだらだらするくらいなら海外でだらだらするほうがいい。そういうわけで前日前夜にシンガポール行を決めたのである。以下は特典旅行の内容です。予約媒体:ウェブ予約クラス:Y必要マイル:20、000マイル(セーバー特典;日本~アジア)発券手数料;100ドルその他費用;3700円(税金)ちなみにユナイテッド航空の特典旅行は燃油サーチャージはかからないのであるが、7日前から緊急発券手数料と称して100ドル取られる。Eチケット主流のご時世に緊急発券も手数料もくそもないだろうに・・・いつもながらこの手数料は非常に納得いかない。ましてや、向こうとしては直前になっても空いている席を予約してくれるありがたい客なのだから、むしろ必要マイルをディスカウントしてもいいくらいだ。普通ホテルなんかは直前になるほど安くなるのであるが。航空券は逆に早く予約するほど安く、直前ほど高くなる。この矛盾を逆手にとった航空会社出てきてもよいのになあ。さて出発当日であるが午前中に準備して空港へ。早めに入ってラウンジでのんびりしようと思いきや。ユナイテッドのカウンターは長蛇の列でチェックインに40分かかる。ビジネスクラスの列はがらがらでうらやましい。ちなみに今回はビジネスクラスはいっぱいで取れませんでした。マイルを利用した特典旅行の醍醐味はビジネスクラスを気軽に利用できるところなんだけど、最近はなかなかビジネスの席がとれませんなあ・・・ビジネスに慣れてしまうとエコノミーが大変不便に感じるのであるが、この後でまさに、エコノミーなんて2度と乗るかという事件にでくわしてしまいます。今回は楽天プレミアムカード経由でゲットしたプライオリティパスを利用し、空港のプレミアムラウンジでのんびりと過ごそうと早めにきたのであるが、チェックインに時間がかかったのと、飛行機の出発時刻が予告なしに早まったので全然のんびりできずに20分ほどラウンジで生ビールとワインを飲んで、まあいやあとは機内で飲もうとぎりぎり機内にのりこんだのである。ちなみにプライオリティパスで使える成田空港のラウンジは以下の4箇所だけ。第1ターミナル1,北ウィング第1サテライトNWラウンジ2, 北ウィング第2サテライトNWラウンジ3, IASSラウンジ(出国ゲート前)第2ターミナル4,IASSラウンジ3と4はいわゆるクレジットカードのゴールドユーザーのラウンジですが、ラウンジがきいてあきれるしょぼさです。なので第2ターミナル出発の人はプライオリティパスの恩恵にあずかれません。しかも、1と2も実は北ウィングに偏っているので南ウィング出発の人はかなり遠いです。かくいう私も今回第5サテライト出発だったので、ラウンジまでなんと往復20分も歩かされました。さてUA803シンガポール行は定刻より20も早く17;30に出発です。飛行機が水平飛行機になるとドリンクサービスです。まってましたとばかりにとりあえずビールひとつと注文すると、スチュワーデスのお姉さんは英語で信じられないことをいいました。「アルコールは6ドルかもしくは600円いだきますがよろしいいですか?」え?我が耳を疑いました。国内線じゃあるまいし、アルコール有料ですか?しかも1本600円ですか?目の前のシートにはさんである、案内をみるとなんと今年8月1日からエコノミークラスの場合、アルコールは1本につき6ドルいただきます。と非常な文字が書かれてあった。ノースウェストやコンチネンタルが採算悪化からエコノミークラスのアルコールを有料化したのは知っておったがまさかユナイテッドにまで影響が及んでいたとは。事前の情報収集不足であった。しかしながら私、狭い機内での唯一の楽しみが酒飲み放題だけなのである。航空会社の採算が悪化しているのはわかるが、1杯につきいきなり6ドルは暴利というべきだろう。せめて最初の1杯は無料とか。1000円で飲み放題とかにしてくれよ。機内はもちろん液体の持ち込みは禁止だから、野球場や映画館みたいにこっそりと酒を持ち込むわけにもいかん。機内で飲みたければ1杯6ドルの酒しか選択肢はないさもなくばビジネスクラスに乗るとかか。そして僕は確信した。今回の旅は失敗だ。もうこの旅に価値はない。ああこんなことならチャイナエアラインにしておけば良かった。チャイナエアラインは去年沖縄で炎上事故起こしているが、特典旅行のハードルは低く燃油サーチャージは無料だし、酒は無料だし、台北に寄れるし、アジア各国に強いのだ。あああ。失敗したなあ・・・さて失望に追い打ちをかける機内食の時間だ。夕食の機内食はチキンとごはんかもしくはパスタ(ペンネ)であった。ペンネなど主食になるわけもなく、チキンを希望するが、最後尾に座っていた私にはなんと品切れでペンネのみの夕食となった。なんてひどい機内食なんだ!そして決心した。1, もう二度とユナイテッドは使わない。2, もうエコノミークラスはやだ酒ものまずに7時間のフライトは拷問にひとしい。とっととシンガポールについて、屋台でビールとラーメンだ!なんとか時間をつぶして23:35にようやくシンガポールチャンギ航空到着。今回は荷物もすべて機内持ち込みだし、すぐに町に出られそうだ。ちなみに市内までのタクシーは乗車時刻が0:00をまわると0.5倍に追加料金がかかるのだ。ところがどっこい。23:40にイミグレに到着した僕を待っていたのは長蛇の列。しかも進んでいない。なぜ進まないのであるか?それは係員の仕事が遅いから。日本の係員が大体一人5秒から10秒程度で乗客ひとり裁いているのであるが、ここの職員ときたら暇つぶしに計ってみたら、早くて40秒。客がもたついて遅いと5分程度もかかっておる。自分の前にいるのが20人として、所要時間は16分から~1時間ということになる。なるべく進みのはやそうな列に並び替えながら前進するが、あと少しのところで、目の前の4人家族連れが書類不備のためカウンターで書き直しなんかしてそれぞれ5分程度かかって、結局、イミグレ前の集団の最後の客が僕だった。なんと0:25であった。両替して、タクシーに乗り込み、予約してあったゲランの81ホテルに着いたのは1:00である。ゲランは4年ぶりだが、相変わらず立ちんぼのお姉さんがたくさんだ。日本のおじさん達にはたまらないところだが、とにかく私は腹減った。チェックインしたあと、とにかくビールと夕食をとりに外に出る。うまそうで入ったラーメン屋にはビールがなかった。時間は2時。日本では3時。さすがに眠いがビールを飲まずに寝るわけにはいかん。こうなりゃホテルで飲もうとセブンイレブンへ。しかしここでさらにびびる。ビール1本3.5Sドル~6Sドル!日本円で280円~480円!普段80円の第三のビールを飲んでいる自分にはとんでもない高値である。しかたなしに一番安いタイガービール6本まとめ売りを16.2Sドルで購入(1300円)ポテトチップスと、するめとお茶とあわせて2000円くらいになった。最悪だ。シンガポールはもともと物価の高い国だし、諸外国でもインフレが進んでおるし、米ドル以外では円安だから海外旅行もきついとは思っていたが、これほどとはね。おそらく物価感覚は日本の2割~5割増しって感じ。でも屋台のラーメンは300円だから安いのかな。まあともかく先行き不安のプチ海外旅行の始まりである。