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テーマ:小説(1369)
カテゴリ:源義経黄金伝説2010版(短縮版)
YG源義経黄金伝説■一二世紀日本の三都市(京都、鎌倉、平泉)の物語。平家が滅亡し鎌倉幕府成立、奈良東大寺大仏再建の黄金を求め西行が東北平泉へ。源義経は平泉にて鎌倉を攻めようと この小説のURL : https://ncode.syosetu.com/n1703dc/68/ 源義経黄金伝説■第69回鬼一方眼との死闘のため、頭や顔は朱に染まり、足取りもおぼつかぬ文覚は、大江広元屋敷の元を訪れている。 源義経黄金伝説■第69回 作 飛鳥京香(C)飛鳥京香・Manga Agency山田企画事務所 ●http://www.yamada-kikaku.com/ yamadakikaku2009-youtube ■ 1199年(建久10年)鎌倉 文覚は、対決の後、しばらくして、広元屋敷の元を訪れている。 文覚の頭や顔は朱に染まっている。 足取りもおぼつかぬ。 鬼一方眼の打撃の後がゆっくりと文覚の体をむしばんでいる。 鬼一の八角棒には、やはり丹毒が塗られていた。 「大江広元殿、鬼一方眼はワシがあやめた、これで、あやつらの王国、勢いがなくなろう」 文覚は、大江に満足げに言った。 「さようでございますか。それは重畳。しかしながら、いかがなされた。その傷は」 「我のことなぞ、どうでもよい。よいか、大江広元、義行を逃がせ」 「源義行を…、何を言う。気が狂られたか」 「よいか、大江広元。私、文覚は、元は武士である。鬼一との約束は守らねばならぬ」 文覚は息も絶え絶えに言うのである。 「皆の者、出て参れ。文覚殿、乱心ぞ」 大江広元は、屋敷の郎党を呼び寄せる。 「くそっ、広元、貴様」 手負いの熊のように文覚は、広元の手の者と打ち合うが、多勢に無勢。おま けにひん死の状態の文覚は打ち取られる。 「残念、無念。清盛、西行、お前らが元へ行くぞ」 とらえられ、牢につれていかれる文覚が、いまわの際に叫んだ。 ◎ 文覚は,今は亡き好敵手西行の最期を、そして西行から聞いたある話を 思い起こしていた。 ◎ 待賢門院璋子けんれいもんいんたまこは、西行の手を強く握りしめている。 待賢門院璋子は後白河法皇の母君である。 その臨終の席に西行が呼び寄せられていた。 「二人の皇子をお守り下され。西行殿。私の最後の願いでございます」 「わかりました、璋子様、この西行の命に変えても」 西行は宮廷愛の達人でもあった。この時期日本は宮廷愛の時期である。 待賢門院璋子の二人の子供とは、崇徳上皇と後白河上皇である。 璋子は鳥羽天皇の間に後白河法皇を生み、鳥羽上皇の祖父である白河法王の間 に崇徳上皇をうんだ。白河法皇は璋子にとり愛人であり、義理父であった。 いわゆる源平の争いは、璋子を中心にした兄弟けんかから起こった。 西行は璋子のために終生、2人の御子を守り事を誓ったのだ。 西行は璋子のために、京都朝廷のしくみを守りために、その生涯を捧げた。 西行と文覚は、若き頃、恋いにそまりし王家を守る2人の騎士であった。 それでは、文覚は、日本の何を守ったのか。自問している。 文覚は若き折り、崇徳上皇の騎士であった。 上西院の北面の武士である。 しかし、文覚は保元の乱の折り逃げ出している。その折りの事を西行はよく知っているのだ、言葉で攻めていたのだ。 西行は、いまはのきはに、叫んでいた言葉を思い起こす。 「文覚殿よ、天下は源氏におちたと、、思わぬほうがよい」 「何だと」 「頼朝殿の義父、北条、平時政殿の手におちるかもしれんな」 西行の死に臨んでの予言であった。 いにしえ、坂東の新皇と自ら名乗った、平将門まさかどの乱平定に力があ ったのは、藤原秀郷と平員盛である。藤原秀郷の子孫は、奥州藤原氏、西行の 家などである。 平員盛の子孫が、伊勢平氏と北条氏であった。 (続く 作 飛鳥京香(C)飛鳥京香・Manga Agency山田企画事務所 Manga Agency山田企画事務所http://www.yamada-kikaku.com ●http://www.yamada-kikaku.com/ yamadakikaku2009-youtube #源義経黄金伝説 ランキングに参加中。クリックして応援お願いします! 人気ブログランキング にほんブログ村 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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2021.10.29 19:28:15
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