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カテゴリ:音楽全般
加藤文元著「数学する精神」を読みました。
僕は、この数学というジャンルが好きで、その中でも「数論」に最もロマンを感じています。 この本の中で数カ所音楽と数学の関係性、もっと言うと類似性について触れられている個所があるのですが、それにインスパイアされて考えたことを今日は書きたいと思います。 本の中で二項定理、パスカルの三角形、順列組み合わせの3つの異なった概念が密接な連関性を持っていることを例に取り、具体的なものから抽象的記号論的操作のステップを踏みながら思いもよらなかった地平の向こうが眼前に現出するプロセスについての分かりやすい説明があります。 先の3つの概念は当初自然数の範囲内で考えられていたものですが、整数、有理数に拡張していくと(直観では捉えにくいけれども)、非常に美しい整合性のある異次元の世界が現れてくる....。 最近、僕が苦しんでいることのプロセスとよく似ているんです。 結局、フレーズはリズム、メロディ、ハーモニーの関係性からしか出てきません。 その中から飛び出そうとすると、自分の意識の及ぶ範囲を拡張する必要があります。 それが、現在の僕の場合、ハーモニーを微細化することで音程の再構成を行うというコンセプトを追求するということにつながってきています。 (結局、簡単に言うとアウトするってことなんですけど[笑]) 先の数学とのアナロジーで言えば、自然数を整数に拡張するということでしょう。 さて、話を少し発展させて....。 僕の中ではアウトサイドって虚数空間のイメージなんです。 アウトに持っていくと、虚数iが頭に浮かびます(笑)。 虚実二次元のガウス平面をどう泳ぐか、その写像行列の作用遷移の行き着く先は? 複素関数論の世界と、インだけでなくアウト軸も考えてインプロを展開することは非常に似ていると感じますし、その類似性が面白い。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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