今日は是非、昨日の水島の日記を読んだ上で
目を通していただきたいと思います。
突然翌日にドライバーが必要になったのですが、
そのときまずはじめに頭に浮かんだのが、
ここのところ人との会話に飢えていると聞いていた水島でした。
たしか彼も普通に免許を持っていたはず、
そう思い電話をかけてみました。
ほどなく電話に出る水島。
「明日予定は空いているか」と聞くと
「空いている」と返答。
ならばと
「じゃあさ、明日ちょっとドライブしない？」
と小粋にドライバーの誘いを醸し出してみると、
何やら少し声が曇ったように聞こえましたが、
まあ私から何かに誘うことがあまりないので
面喰っているのだろうと話を続けます。
「いやトラックを運転してほしいって訳じゃないんだ。
普通車をちょろっと運転してもらえれば良いだけだから。
オートマだしさ。」
安堵感を与えようと言った言葉だったのですが、
何故か彼の声はますます曇る一方。
続けざまに
「今までどんな車乗ってたの？え？miniクーパー？
シャレた車に乗ってたんだねー。じゃあ同じような車にするから」
そう伝えてもなお晴れない彼の声。
どうも心ここに在らずな水島に一抹の不安を感じつつも
翌日の時間と場所を伝え電話を終えます。
まあそんなに運転してるって話も聞かないし、
東京の道は複雑だから心配してるんだなぁ。
とでっかいどう育ちの彼ならではのことだろう程度に考えていた私。
翌朝、待ち合わせ駅で駆け寄ってくる彼の顔を見て、
（「あれ水島なんか顔変わった？太ったのか？いや痩せたのか？？）
なんて思案を巡らせつつも、
得意のポーカーフェイス（というかもはやデフォルト）で
そつなく何気ない会話の大定番、天気の話を切り出す私。
その話題に「いやぁ雨じゃなくてホントに良かったわー」と
過剰なまでに安堵感を出す水島…。
レンタカー店までの道で「時間とか決まってるの？」
と聞いてくる水島。
まあない訳ではないが、無駄に水島に焦りを与えるのは危険と
本能的に察知し、「大丈夫大丈夫。安全運転で」と
珍しく微笑（実際はおそらく引きつった顔）で答える私。
程良く私の不安も煽られた頃に、店に到着。
そこからは水島の日記の通り、ド頭からの珍道中。
僕は出発して3分ほどで早速捕まってしまった踏切を待っている間に
予定していた細い道、複雑な道は排除し、
なるべくバックもせずに済むルートをクマナビこと
脳内で未だかつてないスピードで巡らせ再出発をしたのでした。
やがて告げられた水島の告白。
「運転は13年ぶり」「帰省したときの乗車も助手席」
「乗っていたminiクーパーはオートマでなくマニュアル」
などなど何故電話の時点で言わなかったのかと思うものばかり。
まあしかし事故もなく、無事に任務を遂行してくれた水島に感謝し、
こういう経験もなかなかできないことと言い聞かせ、
いろいろなものを丸く収めたのでした。
KUMA
質問。@