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カテゴリ:古代くま
着いた‥築地だ。
時刻は4時半前。 空が暗い、 というだけで、築地人はもうギンギラギンに起きている。 目的はまず、「競り」だった。 実は3時頃から始まっているらしい。 その現場を少しでも見てみたい! 誕生日に競りが見られる人なんて、そういない。 誕生日の魚屋主人くらいなもの。 釣り上げられる魚‥ 釣り上げがる値段‥ のように32歳野間も是非高値で釣り上げられたら良いなぁと思ったのだ。 しかし、どこで競られているのだか‥ わからない‥ 業者賑わう通りを入っていくと トラックやカート(?)に轢かれそうになる。 探してる時に、神社が目に入った。 そして足を踏み入れ、 「左足から3回くぐると良い」 という縁起モノのアーチを3回くぐり‥ くぐり方間違えた為、もう一回3回くぐり‥ 計6回くぐり、縁起に輪をかけた。 4人列んでお参りして、後にしようとした時、さっきまでいなかった筈の猫が出口に佇んでいた。 近寄ろうと逃げもしない‥ ただ眠そうに佇んでいる。 絶対、神様だ‥ かりん様だ! 一応有難く拝んで、神社を後にした。 その後も競りの声は聞こえて来ない。 時刻は5時過ぎ‥ よし、もう行こう! どんなに朝早く開店前に行っても列ぶの必至‥ という寿司の名店へ向かう‥ と、もう15人程列んでるじゃないか‥ 見ると、外国人観光客。 短気そうに見える外国人もこんな極寒い中できちんと待っている。 先日感じたディズニーの力も凄いが、ジャパニーズスシの力もかなり凄い。 更に見ると、この名店と軒を並べ、更には引けをとらず肩も並べる名店の寿司屋があり、 そちらの方が列が少ない。 よし、そちらだ。 そこはもう開店していて、暖かそうな店の中では職人が3人、そして10席くらいのカウンターには常連客なのか‥市の関係者なのか‥ 舌鼓を打っているのがいる。 ぁあ、早く食べたい‥ もうここまで来るとやはり野間の為の寿司ではない。 悠然と職人と談笑しながら熱いのを一献やりながら、ペロリと美味しそうな寿司を食べている客‥ こちとらは足元から冷え込みかじかんでいる。 ブルブルくるのは寒さからか武者震いか‥ とにかく食欲と暖房欲の塊である。 どれほど待っただろうか‥ 隣の5時半開店の名店は開店し、違う列が出来上がっている。 しばらくするとお店から熱いお茶が我々に配られた‥ いやぁ‥粋だね。 時刻は6時頃‥ チロチロと中の客が席を立ち始め‥ いよいよ‥我々4人中へと通された。 「すいませんねぇ‥お待たせしましたっ!」 愛想のよい職人の声と 目の前の冷ケースに置かれている鮮魚を前に 1時間以上待った事など忘れてくる。 そうして‥始まる。 皿で出すのではない‥ 清潔なカウンターに直置きなのだ‥ そしてまず、ガリが置かれた。 にこやかに話し掛けてくれる職人さん‥ 対してガチガチになっているのが丸解りの4人‥ 初っ端、いきなり「中とろ」だー! まず、やはり、主役の野間が食べる‥ にやける 今世紀最大に、にやける‥ 未だかつてこんなに表情の緩んだ野間を見た事が無い‥ 堪らず、頂いてみる‥ ぅわ‥ ぁあああああー‥ なになになになになに‥ トロっ ‥ とろ‥ にとろけて‥ 絶妙なスメシと混じり合って‥ やばぃ‥ 全っ然‥ 違う‥ 美味し過ぎる‥オーバーではなく、本当に美味し過ぎる。 回転寿司と違い、1貫ずつなのだが‥ その1貫のパワーたるや‥ 目を閉じてマグロの中を漂っていると、続いて 「鰆(さわら)」が置かれた。 こちらはずっとカウンターに置かれて気になっていた(剥いたトマト)みたいなモノ‥ 中東の(何処だっけ?ポーっとして忘れた‥)岩塩らしいのだが、 そのピンクがかった何処だかの美味しい塩で鰆を頂かせてくれた。 ん‥ なんだ‥ いや‥ ぅまい! 塩で食べる寿司に若干の戸惑いが訪れた後に来る鰆の旨味‥ カウンターパンチそのものである。 パンチを受け、起き上がった所に ホッキ貝 卵焼き と来て ヤバイのが来た‥ 以前山田と銚子へ2人旅した際に覚えた味‥ 「金目鯛」だ。 この金目に‥再びやられた‥ もしかすると、自分の人生史上最高に旨い寿司だったかもしれない。 そして ウニ‥ 山田いわく‥(水分みたいなウニだった) 完全に批難しているが、本人は称賛の発言らしい 本当に旨いウニだった‥ 水分のように身体に浸透しそうな‥そんなウニだ。 そして 「漬けマグロ」 これは驚かされた‥ 旨過ぎる‥ トロかと思わせる赤身なのに濃厚な旨味‥ この漬けマグロの為にここへ足繁く通ってもよさそうな‥そんな1貫だ。 続いては「白海老」とやら。 桃白い小さな海老が幾匹も乗せられた1貫‥ 甘い‥甘えびより、甘い、無論、旨い‥。 続いて、巻物、たぶんネギトロとたらこののり巻き‥。 オーソドックスな感じなれど、 海苔がやたら旨い。 そして 最後は穴子である。 ほろっほろ‥ふわっふわっの身に旨甘じょっぱいタレが絡み合う‥ もう、丼ご飯で食べたくなる、そんな1貫‥ 以上10貫でおしまい‥ だが、最後食べたい1貫だけサービスしてくれるという。 やたら悩む一同‥。 再び金目もいきたい‥ 漬けもまた食べたい‥ 中トロで第二のド肝を抜いて貰いたい‥ かなり悩んで 大好物のエンガワの、本体の方「平目」を僕は貰った。 主役野間は「生いくら」 チャーリィ氏は「白子」 山田は「寒ブリ」 をそれぞれ、心ゆくまで味わった‥ はぁ‥ 幸せの溜息を吐き、「また来ます」と景気の良い予告をして店を後にした。 また新たな行列が店の前には出来ていた。 ぁあ、全然外で待ってる人の事考えなかったなぁ‥ やはりそうである。 全てを忘れさせてくれる贅沢なのだ‥寿司とは。 すっかり昇った太陽‥ 寿司の余韻と疲労とが混じり合った良い顔して皆また車に乗り込んだのだった。 よかった、野間は3時半まで眠らず待っていた事などもう気にしていないようだ。 今回の野間誕生日企画、野間のみならず僕らにも美味しく良い思い出に残った。 無事埼玉に着き、野間へ車から降り際にサラっと渡したプレゼント‥ これで、野間がこれから何を見ていってくれるのか‥ 多分鉄塔か‥送電線か‥ 今以上もっと遠ーくを見据えられますようにと‥いう願いを込めたか込めてないか‥ とにかく、遠ーくが見えるモノ贈りました。 32歳の暮らしに活用下さると幸いです。 野間くぅん、おめでとう! -みずのしま- お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2011年12月24日 09時53分38秒
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