酒文化交流
コンビニの酒コーナーの陳列具合を見ていたら、隣にきた外国さん夫婦が、幾つもの酒びんの表示を見比べながら「ア~ハン‥?アー‥ンフン?」と、少し弱っていた。ここはやまのみずきっての親善大使、ならびに親善天使『何をお探しですか?』と尋ねてみる。‥それが英語にならない僕にも、ちょっと弱ってしまうが‥。どうも未だ、とっさに諸外国さんに出会うと、動転してしまう。頭に『What?』しか出てこない‥。いきなり『‥What?』もない。知らぬ人に突如「‥何?」と聞くのは、よろしくない。ここは侍スピリッツ、頑として日本語で尋ねてみた。すると諸外国さんの奥さんが、手に2本の焼酎瓶を持って『‥サキ?』と聞いてきた。僕は元来、「とりあえずビール」派だ。冷えたビール売場を指し示そうとしたが、奥さんは続けて『ァーン‥ショチュウ?』ショチュウ‥?ん‥サキ?‥サケィ?サケ?あぁこれが、酒か?焼酎か?と、聞いていたのか‥。2瓶とも芋焼酎だったので『アァ‥イモジョチュウ』と言ってみた。どこまで日本語を使えばいいのか?なんだか『ポテトジョチュウ』というのもニュアンスが伝わらない気がする。そしたら再び違う焼酎瓶(我が地元の酒『たんたかたん』)を手にしたので『ァ‥シソジョウチュウ!』と自信満々に言ったが、成分はどうでも良かった様で『ァ‥サキ‥ショチュウ‥ァ‥ディッファレンス?』と聞かれた。‥ディファレンス?‥違い?日本酒と焼酎の違い‥?痛い所をつかれた‥知ってそうで知っていない。考えあぐね、モゾモゾしてると、また違う焼酎瓶を手に『サキ?』と聞いてくる。あ、日本酒が欲しいのだな、とここでようやく解った。最初に目に止まり、若干ゲンを担いで『山田錦』を教えたら、センキュゥと喜んて買って行った。最後まで『サキ』という発音は気になったが、諸外国さんと会話が出来た喜びで一杯になった。が、同時に、一切英会話をしていないのに気付き『異文化コミュニケーションは未だだなぁ‥』と、自分の狭さも知った一日でした。‐みずのしま‐