日経新聞、日経産業新聞から引用です。
今日の日経新聞、日経産業新聞より好対照な記事を2つ見つけたので以下引用します。(パクリじゃないですよ。)乗用車8社、世界生産、5社過去最高。 乗用車8社、世界生産、5社過去最高。2008/05/28 日本経済新聞 朝刊 P 13 ■乗用車8社 二十七日、四月の国内生産、海外生産、輸出、国内販売実績(速報値)をまとめた。国内と海外をあわせた世界生産はトヨタ自動車、ホンダ、日産自動車、スズキ、ダイハツ工業の五社が四月として過去最高になった。北米や欧州など主要市場に加え、新興国での生産増も後押しした。具体的な数字は書いていないのですが、事実を的確に書いていると思います。一方同じ業界について書いた記事がこれです。人口9億人、アフリカに賭ける――日本企業、リスク覚悟の先陣競争。 人口9億人、アフリカに賭ける――日本企業、リスク覚悟の先陣競争。2008/05/28 日経産業新聞 P 24 「貧困の大陸」としてビジネスから遠い存在だったアフリカが、人口九億人を抱える未来の大消費地として熱い視線を集めている。中間所得層がぼっ興する南アフリカなどを中心に、グローバル企業が先陣を競うように市場開拓に乗り出した。病気、治安の悪化、あふれる模造品――特有のリスクをどう乗り越え、社会に根を下ろすか。新たな挑戦が始まっている。 「トヨタシティーにようこそ!」。南アフリカ共和国東部の街ダーバン。空港から車を走らせること十分、トヨタグループの工場が立ち並ぶ工業団地の一角にこんな看板が姿を現す。一万人を雇用するトヨタ自動車の一大生産拠点だ。 「最近まで旧型車で十分だったアフリカ市場だが、もはや世界最新の車でなければ競争に勝てない」。同社アフリカ部の酒井敬士部長は強豪ひしめく市場の激変ぶりをこう強調する。南ア工場では昨年末、中国に次ぎ海外で二番目に早く新型カローラの生産を開始。〇八年中には二百七十億円を投じ、年産能力を現在の十五万台から中国・広州を超える年産二十二万台規模に引き上げる。 「ブラックダイヤモンド」。今、南アでは黒人の新中間層をこう呼ぶ。十万円以上の月収水準に達した彼らは次々と自動車や家電をローンで購入し始めた。同国の自動車市場は年間七十万台弱とすでにタイの市場規模と並び、一〇年には百万台に達する見通しだ。 同様の動きはエジプトやアルジェリアなど主要国で広がる。アフリカ開発銀行によると、全五十三カ国の〇〇年から七年間の実質経済成長率は年平均一〇%に達した。貧富の格差は大きいが一人当たり国内総生産(GDP)も平均千ドル前後に達したもよう。未曽有の資源高を背景に世界からアフリカに流れ込むマネーは自動車や家電、住宅など幅広い分野で「消費爆発」を引き起こしている。 十月に初のアフリカ専用車を投入する日産自動車、エジプトで薄型テレビの拡販に乗り出す東芝、建設ラッシュで建機の販売を伸ばすコマツ――。市場拡大を受け、アフリカで出遅れ気味だった日本企業は一斉に事業拡大のアクセルを踏む。 政治不安も重荷 だが、政治や行政が不安定な状況にあるため、「アフリカコスト」とも言うべき重い負担が企業にかかるのも事実だ。 トヨタの南ア工場の従業員トイレ。棚のかごにはコンドームが山積みとなって置かれている。エイズ対策活動の一環だ。社内クリニックでは免疫維持補助食品を無料配布するほか、感染者のエイズ発症を抑える薬物治療も実施している。 これらは単なる社会貢献活動ではない。政権の失政もあり、人口四千三百万人の南アでは推計五百五十万人の感染者がおり、従業員にも毎年死亡者が出る。育成した熟練工を失えば生産にも影響する。エイズ対策は重要な「企業防衛」だ。その対象は従業員とその家族にとどまらず、周辺住民へと広がりつつある。 三菱商事が基金 草原だった土地に一つの街そのものを作り出した事例もある。三菱商事がモザンビークで参加する「モザール・アルミ精錬プロジェクト」だ。年生産量は世界最大級の五十六万トンに達し、同国のGDPの二〇%をたたき出す。だが手掛けた事業は本業のアルミ精錬にとどまらなかった。 同社などは〇〇年の操業に合わせて「モザール地域発展基金」を設立。年五百万ドルを投じ、行政に代わって警察や病院の設立、水道設備の整備、小中学校の建設などを進めてきた。目的は貧困をなくし社会情勢の安定を図ること。住民の小規模ビジネスや農業振興も支援する。同社の是永和夫・アフリカCRO(最高地域責任者)は「事業の成功が社会を安定させるのではなく、社会が安定して初めて事業の成功が可能になる」と話す。 障害は病気や治安だけではない。中国では日中政府の協力の下、わずかに光明が見え始めたニセモノ対策。アフリカでは底なし沼の戦いが待っている。 「『なんとか密輸を止めさせてください』。駐在中は現地政府に日参し、こんな要請ばかりしていた」。こう語るのは松下電池工業のタンザニア現地法人の元社長、西井栄二氏。同社は六六年から同国で乾電池を製造。八割近いシェアを持つ。だが、中国から「パナソニング」などの模造品が大量に密輸され、市場を荒らすようになった。 アフリカでは中国以上に「TOYOOTA」や「HONGDA」などあからさまな中国製のニセモノが出回る。取り締まりは五十三カ国の政府に個別に依頼しなくてはならず、「打つ手がない」のが実情だ。 産業界にアフリカの持続的成長を不安視する声があるのも事実。だが、スズキの成功の要因は誰もが疑問視したインド市場にいち早く進出したことにある。リスクを乗り越え、アフリカで第二、第三のスズキは生まれるのか。海外市場にしか活路がない多くの日本企業にとってアフリカは、BRICsの次をにらんだ成長戦略の試金石になろうとしている。(桃井裕理)実に壮大な夢物語どうもありがとうってな感じでしょうか。(笑)安全を確保するためのコストがやたらかかると書いていますが、せめて現地の物価とか調べたんでしょうか?アメリカとの比較はされているんでしょうか?あと、アフリカ市場開拓が困難であるように強調していますが業界の中でのこれらの企業の順位、位置づけが全く書かれていないのはどういうことなんでしょうか。偽者ブランド被害はトヨタやホンダだけではなく、GMやフォードも同様に被害を受けています。それについても書かれていません。本当ベンチマークが何かよくわからないぼんやりとした記事をいけしゃあしゃあと書きますね。たぶん上記の事を調べるだけでも記事から受ける印象と実際の数字は大きく異なると思います。わずか数行で実態を的確に書いている記事と、数十行費やして意味の分からない謎の文章が同系列の新聞紙に載っているのですから記事のバラエティーに富んでいる新聞と思います。