山根治さんの講演会に参加しました。
昨日、松江市に行き、山根治さんの講演会に参加しました。この方は2005年頃にライブドアの有価証券報告書を分析され、「ホリエモンの錬金術」というテーマでブログ更新されていた頃から注目していました。ちょうどバリューブロガーの方がライブドアを高評価していた頃にこの記事が更新されたので何度も読み直した記憶があります。そのお蔭でこの銘柄に投資することを避けることが出来、大変助けられました。このブログでも2005年秋ごろに紹介した記憶がありますがその反応はいまいちでした。今思い返すとそのころのバリューブロガー、バリュー投資家の実力の程、視野の広さ、深さの程を反映した結果なのだと思います。それから6年間の間に山根さんは会計士の視点からフジテレビ、東京電力などの企業分析をされ、ライブドア同様今まで誰も明らかにしなかった会計のウソを証拠ベースにつまびらかにされ、その度に一度お目にかかりたいと思っていたのですが、なかなか敷居が高いというか、こちらが躊躇している間に今回島根県で講演をされるとのことで、これはチャンスだと思い、車で3時間かけて馳せ参じました。島根県には中国電力の原発があることもあり、聴衆の方には原発反対派の方が大変多く、私のように他県から足を運んだ方は皆無でした。最前列の席に座り、90分間の講演を聞きました。詳細は後日山根さんがブログにアップされると思いますが、大変大変衝撃的な内容で驚きました。ポイントをかいつまんで列挙します。1.日本の原発導入については、アメリカ政府の意向が大きくかかわっている。2.1960年代に日本政府は原発事故の損害額を当時の貨幣価値で3.7兆円と試算。(当時の国家予算の2倍。言い換えると、その当時から日本政府は原発は危険な存在であることを十分知っていた。(原発安全神話は最初から存在しない。))3.自民党大物政治家数名が昭和30年代に年間10億円でアメリカのスパイとなっていた。4.そもそも原発は発電目的ではなく、核兵器製造が目的であり(核兵器製造工場)、その排熱を発電利用している。5.現在破綻状態にある東京電力を国ぐるみで有価証券報告書を偽造してまでして(これは犯罪行為です。)、東電救済スキームを実行しようとしている。これが実行されれば、今後10年以上にわたって合計50兆円以上の金が東電救済(除染や被害者救済ではなく、東電一社の救済が目的)されることとなる。6.湯川秀樹氏のノーベル物理学賞、鉄腕アトムの放映もアメリカの原発促進のプロパガンダであった。等です。正直背筋が寒くなりました。日米の深く暗い闇の一端を指し示す内容で戦慄を覚えました。今回は時間の関係でレジュメの内容を全て話されることが出来なかったのですが、いずれにおいてもそれを指し示す証拠を具体的に提示いただき、大変説得力がありました。上記6項目の中の5番については喫緊に何らかのアクションを起こす必要があるとのことで山根さんは今の連載を中断してまでその準備に動いておられます。これは私の推測なのですが、恐らく来年中には東電絡みで大変大きなニュースが世界を駆け巡ることになると思います。そして、それは東京電力の倒産を伴うものだと確信しています。大変勉強になりましたし、今までの考え方を改めざるを得ないと実感した一日でした。個人投資家、特にバリュー投資家の方々は皆この方のブログをよく読み、勉強すべきと考えます。