人生の糧になるのは、日頃の些細な経験である。
2009年に体験した和釘作り体験と刃研ぎ体験が、2018年に生きてくるのだー。月曜日は会社を休んで、夏休みのこどんどま対応。富山県埋蔵文化財センターの「ふるさと考古学教室」に小六むすこと小四むすめが参加したのだ。コースは「刀鍛冶を体験しよう」。五寸釘でペーパーナイフを作る体験。倍率は四倍だったとか。道具はこちら。金床にげんのうにペンチである。エプロン、メガネは貸与で参加者は軍手のみ準備でOK。担当者の指示に従う。五寸釘を七輪で熱して、先ずは釘の頭を平らに潰す。それがペンチの持ち手になる。そして釘先を熱して先端を潰してから片刃を打ち出していく。形が整ったら水で焼き入れ。ここまででむすこは1時間、むすめは1時間40分かかった。大人ならもっと短いぞ。鉄を叩く力加減が大事なのだ。延ばすためにはハンマーの反動をなくすように一撃をしっかり沈めなければならない。むすめは力が弱かった。砥石で研ぐ。やまやろうはかつて刃物収集家だったので、研ぎに細かなアドバイスを送る。出来上がり。上がむすこ、下がむすめ。カラフルな柄と鞘はおまけ。新聞紙1~2枚は切れる。別の会の参加者の中には5枚切れたものもあったとか。ペーパーナイフなので、そこまでの切れ味は求めんちゃ。似たようなことを、やまやろう自身が体験している。弥彦神社観光ついでの鍛冶道場だ。熱した鉄で和釘を作った。数本を同じ形に揃えるのは難しかった。この時の鉄の叩き具合とか加熱時の色の変化などが今回の体験に生かせたような気がする。こどんどまのアドバイスとして。研ぎについてもそうだ。角度については一定で研ぎ続けることを何度も指示した。これは身体で覚えるしかなかろう。頭で入るむすこの研ぎはいまいちなのに対し、身体で入るむすめの研ぎは驚くほどきれいだった。それを言ったらナイーブなむすこはくじけてしまうので、刃の形とかを誉めるのであるが、彼は色々不満そうであった(親が指摘しなくても課題が分かっている)。今回の体験はむすこが希望したのだが、それに対して的確なアドバイスができたことが有意義であった。経験しておくと、意外なところで役に立つのだ。本場で体験したいならココ。三条鍛冶道場