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カテゴリ:歌舞伎
歌舞伎の原作の特に世話物は、 愛憎、欲望、因果応報、どろどろの ワイドショー顔負けのものが沢山。 「三人吉三」は、その中でもとりわけ 救いがないほど陰惨な因果物。 その演目を選び、近親相姦の双子に 息子二人をキャスティングし、 演出を串田和美に任せ、 劇中の音楽に椎名りんごをかける。 すべて勘三郎一人が決めてるとは言わないが、 かなり彼の意向がきいてると思われる。 この新しいことへ挑戦するセンスが、 やんちゃはとってもすきなんだなあ。 いつもサービス精神満点なんだけど、 今回も平場(一階前方、椅子をとっぱらって 床におざぶをしいて、座って見るの。 昔の芝居小屋を模しているのさ!)の 座ってる人と人の間に役者を入り込ませて、 せりふ言わせたり、一番前の席の前で (舞台に上がればいいものを、一番前の お客の目の前で芝居をやったり。 お客がやってもらって嬉しいと思うことを 何でもやろうとする姿勢が好き。 勘三郎は生まれつきの札付きのワルの 和尚吉三として、縦横無尽に駆け回る。 決して、二枚目の姿が良い役者さん、 とはいえないんだけど、もうもうやっぱり スッゲーかっこいいんだわ~! とにかく、役者、原作、演出、音楽、 すべてが絶妙にからみあって、 極上のフレンチ同様、満足度120%、 まいう~!な三時間半! 特に最終幕の大詰20分の演出は秀逸。 コレについては、又明日! 串田戯場 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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