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2010.01.10
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カテゴリ:書籍・雑誌
 2010年は国民読書年ということらしいので、読書に関する日記を増やしていこうと思う。少しでも興味を持っていただける本を紹介出来れば幸いだ。
 今年に入って読了した本は7冊。内6冊は文庫本で、新書が1冊。いずれも大変面白く、興味深く読めたので、その内の何冊かを簡単に御紹介。

 「颯爽登場!第一話 時代小説ヒーロー初見参」 新潮社編 新潮文庫
 数ある時代小説の中から、傑作として誉れ高く、主人公が魅力あるヒーローとして人気を博した作品を選りすぐり、その第一話のみを収録した時代小説集。収録されている作品はというと…

 ・「大菩薩峠」 中里介山 (主人公は机竜之助)
 ・「鞍馬天狗」 大仏次郎 (鞍馬天狗こと倉田典膳)
 ・「丹下左膳」 林 不忘 (丹下左膳)
 ・「旗本退屈男」 佐々木味津三 (旗本退屈男こと早乙女主水之介)
 ・「国定忠治」 子母沢 寛 (国定忠治)
 ・「雪之丞変化」 三上於菟吉 (中村雪之丞)
 ・「桃太郎侍」 山手樹一郎 (桃太郎こと右田新二郎) の7作品。
 
 流石に傑作揃いなだけあって、どれも続きが気になって仕方がない。特に興味をそそられたのは、なぜかいきなり罪もない爺さんを無意味に斬り殺して登場するダーティーヒーロー・机竜之助の「大菩薩峠」、早乙女主水之介のあまりのノー天気っぷりが清々しい「旗本退屈男」、妖艶な女形・雪之丞が実は復讐鬼という設定が素晴らしい「雪之丞変化」の3作。いつの日か暇を持て余すようになったら、ぜひとも探し出して続きをじっくり読んでみたい。

 「天下の落胤 人間の剣 江戸編(三)」 森村誠一 中公文庫
 持つ者に不思議な力を付与する一振りの古ぼけた妖剣・無銘剣を案内役に、時代の光と闇を活写する森村通史の、戦国編に続く江戸編の最後を飾るに相応しい物語。剣を手にした人ごとに新しい物語が転結するので、飽きることがない。
 特に印象に残っている話は、外様大名の勢力撲滅政策として幕府から青天の霹靂のような普請手伝いを命じられ、窮地に陥った薩摩藩を一身に担って尾張の治水工事(宝暦治水事件)を完成させた薩摩藩筆頭家老・平田靭負の物語「泥まみれの士魂」。
 家臣思いの年若き藩主・島津重年をはじめ、靭負ら藩士たちの血と汗と魂の物語は涙なくしては読めなかった。人間、死ぬ気になれば何でも出来る!

 「悪党芭蕉」 嵐山光三郎 新潮文庫
 タイトルを見て、てっきり芭蕉のパロディものか何かだと思って手にしたら、意外や意外、大真面目に、そしてとても丹念に芭蕉や彼の弟子達を追ったものだった。俳句の解説も丁寧で解りやすく、すごく読んで得した気分になった名著。
 芥川龍之介に「日本の生んだ三百年前の大山師」と言わせしめるほど、凄腕の不良(ワル)だった!との煽り文句に釣られて読んだものの、読み終えて思うに、この煽り必要ないんじゃない?

 「間抜けの実在に関する文献」 内田百聞 福武文庫
 内田百聞(ひゃっけん)といえば、いつぞや黒澤明監督が所ジョージさんを役者として起用して少しだけ話題になった映画「まあだだよ」が思い出される。とはいってもその映画は見てないけど。
 百聞という一風変わった名は、岡山市内に流れる百間川(ひゃっけんがわ)から取ったもの。百聞先生の随筆には先生の郷里・岡山の描写が度々出てくるので、地元民には嬉しいかぎり。
 この、目を惹くタイトルの作品は百聞先生の随筆集で、間抜けの実在に関しては最初に少しあるだけで、後は取り留めのない身辺雑記といったところなのだが、文章が巧いのでグイグイ読ませる。是非ともブログの参考にさせていただきたいところだが、まぁ無理だわな(^^ゞ





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Last updated  2010.01.11 09:24:33
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