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2010.01.20
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カテゴリ:書籍・雑誌
 1月10日に 本の感想 書いたから 毎月10日は 読書記念日
…御粗末 m(_ _)m 何か以前、こんな感じの短歌が話題になったような…ほえー
 ということで(何が?)、毎月10日、20日、末日は読了した本の中から面白かったもの、印象に残ったものを選び、感想を書いていこうと思う。今年は国民読書年らしいし。
 1月11日~20日の間に読んだのは、新書が2冊に文庫が4冊。万が一、いつ、どんな本を読んだかが気になる方がいらっしゃれば“我的読書記録 2010”を見ていただくとして、6冊の中から面白かったものを二つ御紹介したい。

 「糞尿譚・河童曼陀羅(抄)」 火野葦平 講談社文芸文庫

 先頃発表された第142回下半期・芥川賞は残念ながら該当作品なしとのことだったが、火野さんの「糞尿譚」は昭和12年の第6回芥川賞受賞作品である。
 かなりインパクトのあるタイトルに引かれて読んでみたのだが、糞尿汲取り事業に人生を賭ける主人公・小森彦太郎(45歳、妻子とは別居中)のペーソスあふれる物語で、思っていたより面白く、全編に漂う哀愁に引かれてスラスラと読めた。おもろうてやがて悲しきラストが切ない。
 「河童曼陀羅(抄)」の方は、十数編からなる河童たちの物語。河童の世界を描いた代表的作品といえば芥川龍之介の「河童」だが、読み比べてみると興味深いかも。個人的には火野作品に登場する河童たちの方が親しみやすそうな気がした。

 「サキ短編集」 サキ 新潮文庫

 “サキ”といえば、「スケバン刑事」の主人公で、警視庁マーク(?)のヨーヨーを振り回す女学生刑事・麻宮サキを思い浮かべてしまうが、こちらのサキはミャンマー生まれのスコットランドの小説家で、欧米では「泊り客の枕もとに、O・ヘンリー、あるいはサキ、あるいはその両方をおいていなければ、女主人として完璧とはいえない」と評されるほど親しまれている作家である。
 「真面目な顔をして嘘をつく男」と言われたサキの作品は、ユーモアとウィットの糖衣の下に人の心を凍らせるような苦い風刺を隠しており、ニヤリとしながらもヒヤリとする絶妙な読後感が癖になる面白さだ(^^ゞ
 この短編集に収録されている21編の中で印象に残っている作品BEST 3を挙げるとすれば、「狼少年」「宵闇」「おせっかい」かな。おすすめです。





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Last updated  2010.01.21 00:40:01
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