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2010.05.10
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カテゴリ:書籍・雑誌
 ♪ダスティン・ホフマンになれなかったよ~
 昨日、バイト先の有線で流れていた曲のこんなフレーズが耳に残って離れない。いったい何だ、この歌?と思って調べてみたら、76年にリリースされた大塚博堂さんといわれる方のデビュー曲だそうで、タイトルもまんま“ダスティン・ホフマンになれなかったよ”。う~ん…すんません、全く記憶にありませんでした。

 さて、5月1日~10日までに読んだ本は、新書1冊に文庫が6冊とまずまず。
GW明け6~8日の3日間が休み(おまけに6日は新聞配達も休み)だったので、久々にまったりと読書を楽しむことが出来た。その中で特に印象に残ったのは…。
 
 「恋形見」 中村彰彦 角川文庫

 維新期の時代の波に翻弄された無名の人々を描いた四篇を収める佳品短編集とのことだが、無名ではなく知る人ぞ知るといった人々で、取り上げた題材はいずれも興味深いものばかり。
 表題作「恋形見」は、上総飯野の保科家から会津松平家に養女として入った照姫の数奇で儚い生涯を、姫の侍女おこうの書き留めた回想録を元に辿った作品。本来ならば夫となるはずであった世子・容保に対する叶わぬ想いを歌に詠む、照姫の切ない女心が深く胸に沁みる。

 続く「間諜 許すまじ」は美濃国郡上藩凌霜隊の、これまた悲しい話だ。
 戊辰戦争の只中、郡上藩は戦局がどう展開しても困らぬよう、表向きは官軍に味方をし、裏では江戸詰藩士を中心にした40数名からなる凌霜隊を編制、無届脱藩の形をとらせて会津藩へ送り出した。しかし会津藩は敗れ、朝敵となった凌霜隊は罪人として郡上藩へ預けられ、藩は二股をかけたことを隠すため、彼等を揚屋(牢屋)に閉じ込められてしまう。彼等に赦免が言い渡されたのは明治3年のことだった。
 晴れて自由の身になった凌霜隊隊長・朝比奈茂吉は、行方不明になっている凌霜隊士が勤王派の間諜だったのでは?と考え、間諜許すまじ!と東京に向かうが―。

 3話目「眉山は哭く」は、阿波徳島藩の稲田騒動(庚午事変)がテーマで、主人公は藩の儒官、繭山(けんざん)先生こと柴秋村。秋村の師である新居水竹(と小倉富三郎)は刑罰史上、最後の切腹を行った人として知られている。

 締めを飾る4話目は「明治四年黒谷の死闘」。黒谷でピン!ときた方も多いと思うが、主人公は元・新選組隊士および陸援隊隊士であった橋本皆助、またの名を水野八郎
 時代の潮目を見抜こうと足掻き続けた八郎は、水戸天狗党→新選組→御陵衛士→陸援隊とめまぐるしく立場を変え、明治の世になり上手く時流に乗ったものの、とあることで禁錮刑をくらい、立身の夢がついえてしまった。
 立身欲の強い八郎は、ついに一か八かの賭けに出ることに。それは
“新選組の名のある隊士の一人でもみつけて討ち果たし、伊東甲子太郎先生(新選組参謀で、のちに離脱して御陵衛士を結成。新選組隊士に暗殺された)の仇を討ったと吹聴すれば、美談ともなり出世の糸口にもなるに違いない!”というもの。
 果たして、八郎が目をつけた大物生き残り幹部とは―。 





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Last updated  2010.05.11 03:00:55
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