カテゴリ:書籍・雑誌
今月は7冊しか読んでいない。少なッ!
月初めに読んだ「宇喜多秀家 備前物語」に時間を割きすぎてしまったのが大きい。950名近い登場人物の一覧まで作っちゃったし…(^^ゞ 今回読んだ7冊はそれぞれ、そこそこに面白かった。 “夢野久作、江戸川乱歩らに捧げるオマージュ”という文句に釣られて読んでみた梶尾真治さんの「ドグマ・マ=グロ」はちょいと微妙だったけど。 個人的には中村彰彦さんの短編集「禁じられた敵討」が一押し。 中でも「木村銃太郎門下」は戊辰戦争の悲劇の一つである二本松少年隊の話。22歳の木村銃太郎指揮下で戦った12歳から17歳の少年達のあまりにも悲しい最期に胸が痛んだ。 一方、「上役は世良修蔵」は奥羽鎮撫の官軍下参謀だった世良修蔵の物語なのだが、元々会津関係の著書が多い中村さんの世良さんに対する記述はかなり辛辣。まあ実際にかなりヒドい奴だったんだけどね。 昔…かれこれ20年以上前に放送された年末時代劇スペシャル「白虎隊」では世良さん役を泉谷しげるさんが演じ、出番はかなり少なかったけどあまりにもハマっていたので、今回は泉谷さんの姿を思い浮かべながら読んだ。 ただ、世良さんの寡婦であった千恵さんの晩年については、あまりに悲惨すぎて読むのが辛かった。 「こういっては世良には酷かもしれないが、かれと関わりをもった人々がすべて不幸な人生をたどったことには驚かざるを得ない」 ホンマ、関わる人はしっかり見極めなきゃいけませんな。 8月に読んだ本 歴史・時代小説 ・宇喜多秀家 備前物語 (津本 陽) 文春文庫 2001 ・鏡の武将 黒田官兵衛 (上田秀人) 徳間文庫 2008 ・禁じられた敵討 (中村彰彦) 文春文庫 2003 ・辻斬り (押川國秋) 講談社文庫 2007 歴史・時代モノ以外の小説 ・ドグマ・マ=グロ (梶尾真治) 新潮文庫 2003 新書 ・江戸っ子はなぜ宵越しの銭を持たないのか? 落語でひもとくニッポンのしきたり (田中優子) 小学館新書 2010 ・中世民衆の世界 ― 村の生活と掟 (藤木久志) 岩波新書 2010 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2010.08.31 21:57:42
コメント(0) | コメントを書く
[書籍・雑誌] カテゴリの最新記事
|
|