Pastime Paradise

​​​　3月29日、志村けんさんが新型コロナウイルスによる肺炎のため逝去した。突然の訃報に実感がわかず、志村さんの追悼記事を読み漁り、今更ながら過去のコント番組を見返したりしている。
　私は昭和44年生まれなので、我こそは正真正銘ドリフ世代！と胸を張っていたが、「8時だョ！全員集合」の放送が1969年（昭和44年）10月～1985年（昭和60年）9月、「ドリフ大爆笑」が1977年（昭和52年）2月～1998年（平成10年）4月までなので、昭和30年代から平成に差し掛かるまでのおよそ30年間に生まれた方は皆、ドリフ世代なのであった。そのうえ、ドリフ世代の子供を持つ親や祖父母世代も茶の間で一緒にTVを見ただろうし、ドリフ世代を親に持つ子供世代もドリフや志村さんのコント番組を見ているだろうから、もう日本国民総ドリフ世代と言っても過言ではないのだった。爆笑問題・太田さんの「みんな遺族のようなもの」という言葉は本当にそうだと思う。

　みんなドリフが大好きだった。勿論私も大好きだ。このブログを開設した頃、「​ドリフ映画​」と「​飛べ！孫悟空​」という駄記事を書いた。子供の頃から私は加トちゃん派だったのであまり志村さんについて触れてないのだが、ドリフ世代は大別して加トちゃんペ世代と志村うしろうしろ世代とに分けられ、自分は志村うしろ世代に属すると書いた。物心ついた頃は加トちゃん全盛期であったが、志村さんの “東村山音頭” が一世を風靡したのが1976年（昭和51年）頃なので、ちょうど小学生時代は志村さん全盛期だった。
「イッチョメ、イッチョメ、ワ～オ！」も
「カ～ラ～ス～なぜ鳴くの～　カラスの勝手でしょ～♪」も
「おこっちゃヤ～ヨ！」も
「最初はグー！」も、どれも真似してた。
ヒゲダンスにワクワクし、スイカの早食いに大笑いした。停電の回や、セット火事の回はブラウン管テレビの前でハラハラした。
　志村さんの訃報​​に皆が涙してしまうのは、当然ながら志村さんを失ったことによる寂しさもあるが、当時の一家団欒の思い出までもが同時に失われてしまったような気がするからかもしれない。

　元TBSプロデューサー・居作昌果さん著「8時だョ！全員集合伝説」と、リーダーのいかりや長介さん著「だめだこりゃ」は以前購入したものの、数年前に手放してしまった。嗚呼、なんと勿体無いことを…。またいつか買いなおそう。購入しようか随分迷った全員集合のDVD-BOXも買っておけばよかったと今更悔やむ。これもまたもう少し時間が経ったら買おう。唯一手元にあるドリフのベスト盤CDを聴きつつ、志村さんを偲んでいる。

　加トちゃんは弔辞の最後を「大好きな志村よ」という言葉で締めた。あの言葉を聞いてドリフ世代全員、心の中で泣かずにはいられなかっただろう。実際に涙が流れた方も多かったはず。
　ドリフターズが大好きだった。志村けんさん、幸せな思い出を本当にありがとう…（T T）