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2023.06.27
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カテゴリ:書籍・雑誌
 先日久方ぶりに本棚を整理し、同好の士の手に渡ることを期待して大き目のダンボール箱3箱分の書籍やらDVDやらを古本屋さんに持っていった。
 手元に残した愛読書のうち最もお気に入りなのが、カンボジア・プノンペン在住のノンフィクションライター、クーロン黒沢さんのディープで怪しいアジア本の数々である。90年代末~00年代初頭あたりに立て続けに刊行された黒沢さんの裏アジア本はスカッとエグく、エログロ耐性があるアジア好きならドハマり間違いなしの面白さなのである。今回はクーロンさんの著書を色々御紹介しよう――

 と思ったが、クーロンさん著「香港電脳オタクマーケット」(96年)を久々に読み返し、“チョンキンマンション別館? 新たな穴場・ミラダーマンション” という話に、ふと20数年前の香港旅の記憶が蘇ってきたので、まずは一般的旅行者の思い出話を綴っておきたい。

 私が初めて香港に行ったのは99年1月、香港返還(97年7月1日、英国→中国へ返還、移譲)1年半後のこと。当時夢中だった香港映画を現地で観たいがための一人旅だった。初の海外旅行ということで往復航空券と宿泊手配を旅行会社にお願いし、他は終日自由行動のほぼ気まま旅だった。
 宿泊したホテルは九龍・尖沙咀の温莎酒店(ウィンザー・ホテル)。憧れの香港に来た嬉しさで、3日間ひたすら放浪。MTR・荃湾線に乗って九龍・旺角ー香港島・金鐘間をぶらぶら、更に港島線に乗り換えて銅鑼湾まで行ってこれまたぶらぶら。
 そんな中、街中に人溜りを発見。何だなんだと群集に混ざってみると、とある建物内で舞台の製作発表だかPRだかが行われていて、まさかの香港明星が!顔ぶれからして「仲夏夜狂想曲」かと思われる(が定かではない)。それだけで浮かれてしまって香港に来た目的を忘れそうになった。
 いやいや、現地で映画が観たくてここまで来たのだ。尖沙咀の華懋廣場(Chinachem Golden Plaza)でいよいよ憧れの現地鑑賞…と思いきや面白そうな映画はやっておらず、やむなく羅嘉良梁詠琪主演の「失業皇帝」を観ることにした。チケットをもぎってもらって中に入ると、女連れの香港ヤンキーが男性に対して何か怒鳴っていた。あまりの恐ろしさに暫しトイレに篭り、頃合を見計らって戻ってみるとヤンキーカップルはおろか誰一人おらず、異国で貸切鑑賞する羽目に…。

 2度目の香港は01年7月、ネット仲間2人と現地集合・現地解散の旅だった。二人は東京から、私は関空から飛んで香港国際空港内のコンビニで待ち合わせた。一人旅は自由でいいけど、複数人での旅だとやれることがグンと増えて、それもまた楽しいもの。天星小輪(スターフェリー)に乗船して香港島に渡り、山頂纜車(ピークトラム)で扯旗山(ヴィクトリア・ピーク)に行ってみたり、バスで虎豹別墅(タイガーバームガーデン)に行ってみたり、珍宝王国(水上レストラン「ジャンボ」)で夕食を楽しんでみたり、カラオケ屋に行って英・中・日・広東語で熱唱したり。
 バスで運賃を払うのに小銭を用意しようと(ここの記憶はあやふやで、何か違う理由だったかも)手のひらにじゃらっと置いたら、何故か隣席のおばちゃんにいきなり無言で勝手に両替されたのにはビックリ。いやまぁ観光客が小銭ばっかり持ってても確かに困るけど…。
 で、宿泊先は94年公開の映画「重慶森林(恋する惑星)」でお馴染み、尖沙咀の安宿密集ビル・重慶大厦(チョンキンマンション)の目と鼻の先にある、“チョンキン別館” とも言われる美麗都大廈(ミラドーマンション)の安価ゲストハウス。関東組はツインルーム、岡山民はシングルルームということで、部屋に入って(というか視界に入った途端に)驚愕。えっ…独房!? ショック
 当然窓なし、部屋幅はベッドの幅しかなく 、部屋の8…いや9割はベッドが占めているという極狭ルーム(トイレスペースは除く)。そのトイレスペースもトイレの壁にシャワーが付いてる感じでシャワーを浴びればトイレ(トイレットペーパー含む)も当然ビショビショ。ベッドの足元の台にテレビがあったので、それだけが救いだった。ちなみにツインの方は窓もある普通の部屋だった。

 まぁ一般的な香港旅はこんなものだと思われる。こんな旅でもそれまで以上に香港が大好きになり、香港を含むアジアの雑多な空気を感じたくて数々の旅行記を読んだ末に辿り着いたのが、クーロン黒沢さんのディープなアジア本であった。つづく。





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Last updated  2023.06.27 23:28:29
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