カテゴリ:許冠文&Mr.Boo!
「Mr.Boo! マイケル・ホイ(許冠文)祭」第3夜の今宵は、73年に公開された「一樂也」を御紹介。
李翰祥(リー・ハンシャン)監督とマイケルが前作「大軍閥」の成功を受けて再びタッグを組んだこの作品により、マイケルは香港コメディの新たな天才としてのスターダムを確かなものにした。 マイケルは茶商会長、督察長、老婦人、理髪師見習いの4役を見事にこなしており、“冷面笑匠” っぷりを最大限に発揮している。 前作以上に生々しいお色気シーンたっぷりのコメディ映画で、「十粒金丹」「千萬小心」「一樂也」の3つの物語で構成されている。 マイケル演じる茶商会長・任洛天は、銭湯でインドの媚薬・十粒金丹(10粒入りの金色の丸薬)を購入した。この金丹は飲んで3時間後に効果が現れ、持続時間は30分とのこと。今から飲んで17時に店を出て、15分で到着して18時には恬妮(ティエン・ニー)演じる小紅とムフフのフ…ということで、早速15時に金丹を1粒飲んだ。計算どおりに16時45分に銭湯の会計をし、17時に店を出て力車に乗ろうとするも、二人の俥夫が任洛天を取り合ってタイムロス。やっと走り出すも、途中で日本軍の行進でしばらく足止めを食らってしまい、小紅の元に到着した頃には18時になっていた。そしていざやろう!とするも元気にならず、見ると時計の針は18時30分を指していた。再び金丹を飲み、22時にはめでたく小紅とムフフのフ。しかし22時半、小紅の悲鳴を聞きつけ警官がやって来る。ベッドには真っ黒になって死んでいる任洛天の姿があった。現場に着いた督察長(これもマイケル)は任洛天に向けて何発も銃を撃ち、反動分子として処分したことに。 督察長立会いの下で妓女の検査が行われていた病院に、老婦人(これまたマイケル)というかデカい婆さんが入院してくる。婆さんは手術を受けるが、術後に小紅そっくりの看護婦(これもティエン・ニー)が鉗子が足りないことに気付き、医師に告げる。どうやら婆さんの体内に置き忘れてしまったらしい。再び麻酔を打たれて体内から鉗子を取り出すも、今度は剪刀(はさみ)が足りない!再び体内に忘れられ、三度手術を受ける羽目になった婆さんは…。 一樂也理髪店の剃髪見習い・小六(マイケル4役)は、クリームを塗った冬瓜相手にカミソリの扱いを練習をしている。店の主人を練習台に顔剃りするも、片眉を剃り落としてしまう。 近所の人が脳卒中で亡くなり、小六は遺体の番をすることに。弔い場で暇つぶしに皆で麻雀をしていると、突然、感電した遺体が蘇ってしまい…。 女装、顔剃り、麻雀…と、後の「Mr.Boo!」シリーズ(本来はシリーズ物ではない)に通じるシーンが結構あるので、そういう見方をすると楽しい。ただ、やたら裸のシーンが多いけど。 銭湯に日本人女性2人がやって来て、男性達と一緒に入浴した後に垢すりを受ける。前を隠しながらガン見している男性達に「さよなら。再見」と挨拶しながら平気な顔で上がっていくという謎のサービスシーンやら、妓女の検査(梅毒検査?)では何故か妓女達は診察台上で胸を露にしていたり。何だか初期マイケル作品はエロばかり目に付いてしまう…。 そういえば、維基百科(Wikipedia)に書かれているが、マイケルは撮影開始前に “艶女” から嫌がらせを受け、警察に通報して対処したものの、その嫌がらせのせいで撮影の意欲を失ってしまったという(多謝、Google翻訳)。Google翻訳様は艶女を美女と訳してくれたが、はて? 前作同様に丸刈り坊主頭なのは少々残念ではあるが、眼鏡をほぼ掛けてないので目がとても可愛い。マイケルの背筋の伸びた広い背中と大きな手を格好いいと思うのは私だけなのだろうか… 一樂也 The Happiest Moment 1973年11月8日(香港) 監製 : 邵仁枚 導演 : 李翰祥 編劇 : 李翰祥 制片商 : 邵氏兄弟公司(Shaw Brothers)ショウ・ブラザーズ 演員 : 許冠文、恬妮、胡錦、谷峰、詹森、王俠、王琛、姜南 語言 : 国語(中国語) 票房 : HK$ 3,015,595(1973年第4位) お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2023.10.02 03:09:39
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