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カテゴリ:仏教(勤行・思想・講座)
今日は一日はやく毘沙門さんのお詣りに行きました。
本来は三日・十三日・二十三日(三のつく日)で、明日はそのお寺の団参旅行(団体参拝旅行)なので、今日に縁日がありました。 ご本尊は不動明王さんですが、毘沙門さんは別のお寺のご本尊だったものなので、べつで住職がいて、本当のお寺(不動さんが本尊)の住職がお父さん、毘沙門寺住職が息子さんでしてみえます。 今日は毘沙門寺の縁日なので息子さんに説教したいただきました。 般若心経のお話・・・ お釈迦さんは八千という説法をされ、お釈迦さんの亡くなった後で全てが文章化(経文)されましたが、どれが本当の教え(真理)なのかと言えば、全てが本当の教えなんです。その中で、もっともポピュラーなのが「般若心経」(以下心経とする)。浄土真宗(以下真宗とする)や日蓮宗では唱えませんが(真宗では他力の教えで、心経は自力の教え)、真宗や日蓮宗の信者であっても知っているお経です。 真言宗の宗祖弘法大師も仏(真理)に一番近づくことができる経文と位置づけたそうです。心経のメインテーマは「空(くう)」、もっとも解釈が難しいと思います。 「空」について面白いエピソードがあるので紹介しましょう。 あるお坊さんが弁当を川で洗っていたそうです。 すると子どもが来て、「ここの川は汚いですよ。すぐ向こうに川がありますから、その川で洗ったほうがいいですよ」という。 するとお坊さんは「いやいや、仏教の般若心経というお経には、世の中に清いも汚いも無いと説かれているんだよ。だから、汚い水で洗っても私の中では弁当箱はきれいになっているんだよ」といった。 すると子どもはお坊さんに問いかけた。「それならば、お坊様はなぜ弁当を洗うのですか?」と。 それだけの話です。 しかし、この話の中にものすごく奥深い考えが隠れていることがわかりますか? 心経の「空」とは「こだわらないこと」と考えることができます。 このお坊さんは「こだわらない」ということにこだわってしまって視野が狭くなり、結局は見落としがあった。という結末になっています。 「経文の考えはこうだから」ではなくて、何よりもまずは柔軟に受け入れること。そして自分なりに消化して真理にたどり着く。それが大事なのではないでしょうか。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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