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カテゴリ:夜叉神天の心中
何でこんな時期に四十七士って?
剣舞で舞うことになりました。 しかも昨日に吟題を発表されたのですが、NHK大河ドラマで大石内蔵助役をされた当時中村勘九郎、現中村勘三郎さんの本を一週間前に買ったばかりだったんです。 二回は読み返しているので、まわり(って言っても舞うのは三人)よりもマニアックな話を展開させました。 舞の中での大石内蔵助良雄(おおいしくらのすけよしたか)は最年長のアニキ、そのアニキの弟と僕が討ち入りの家来。 宗家先生から「二人はそれぞれ四十七士のうちの好きな人を演じきってくれ」といわれ、迷いましたが、一番僕にふさわしいとおもう人を見つけました。 早水藤左衛門満尭(はやみとうざえもんみつたか) 辞世 地水火風 空のうちより いでし身の たどりて帰る 本の住家に 「地水火風空」という「五大」の思想がみてうかがえます。 五大を形にしたものが、お墓などにある「五輪塔」や「卒塔婆」です。 言ってみればおでんみたいな形をしたものですね。 下から四角(地)、丸(水)、三角(火)、半円(風)、宝珠(空)という形になっており、真言宗や天台宗など密教系の五輪塔はそれぞれをあらわす梵字(サンスクリット語)、禅宗ではそれぞれ漢字で彫ってあります。 五輪塔とは塔自体が宇宙(真理・仏)をあらわしていると考えられていて、それぞれを体に当てはめる考え方もあります(たとえば宝珠は頭など)。 辞世を自分なりに解釈してみると、「地水火風空という宇宙の原理(仏)から生まれてきたこの身は、またもとの仏へと還っていく」となります。 「仏へと還っていく」ということは、仏と一体になるとも考えられ、仏の教えの中でも難しい考えの一つです。 結局は宗教かいっ! ってツッコミがくるかもしれませんが、役柄にのめりこんでいく上で僕が一番理解しやすいのがその人の宗教観なんです。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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