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今日アインメディカルシステムの中間決算が出ました。前期と比較して中間期は売上高8.0%増、営業利益2.8%増、経常利益4.8%増、純利益30.0%増でした。個人的には順調ではないかと判断しました。純利益が30%増だったから順調というのではもちろんなく、出店ラッシュにもかかわらず売上高営業利益率が第2四半期は順調に改善してきているのを確認できたからです。
今回の中間決算を私なりに分析してみます。例によって私は売上高と売上高営業利益率の2つを指標にして業績を追ってみます。中間決算を第1四半期と第2四半期の成績に分割した上で、前期と当期を比較したいと思います。 アインメディカルの当期と前期の違いは1)本社を狛江市から西新宿に移したため当期第1四半期に引越し費用がかかった2)前期は1店しか出店していないのに当期は既に上半期だけで4店出店し、下半期も2店出店するため新卒従業員を大量に雇用したりで費用が増加しているということです。従って売り上げ増があるのは当たり前で、むしろ売上高営業利益率が増大した販管費のために下がらないかどうかが焦点です。 まず第1四半期で比較すると、花粉症流行の影響もあり第1四半期は売り上げが7.6%前期に比較して増えています。しかし引越しコストや人件費の増大のため売り上げ高営業利益率が前年と比べ6.18%から5.18%に低下しました。 今回明らかになった第2四半期ですが売上高は8.5%増えました。出店ラッシュにかかわらず、第2四半期の売上高営業利益率は前年の4.70%と比較して5.20%とむしろ高くなってきています。 売上高の伸びからみると上半期に4店出店しているのに売上高の伸びが物足りないと思う人もいるかもしれません。しかし調剤薬局は回転寿司とは逆で、新店舗ができたからといって患者がオープンに合わせてどっと来るようなものではありません。病院や調剤薬局を変えるのは患者にとっては抵抗があるのでじわじわと客数が伸びていくのが普通です。売り上げの伸びは毎月少しづつ増えていくものなのです(その代わり既存店がマイナスになることはあまりありません)。 むしろ特筆すべきはこれだけ出店ラッシュなのに売り上げ高営業利益率が去年よりも良くなってきていることだと思います。正直出店ラッシュで第1四半期の利益率と同じように前年より悪いと予想していたので、予想外でした。 経常利益や純利益に関してはあまりよくわかりません。当期中間期が30%ぞうなのは、裁判による和解金の特別利益によるものなので想定内だと思います。 ちなみに会社予想ですが、この会社はいつも厳しい数字を出して、後半上方修正するのがお約束のようなところがあります。当期予想の売り上げは前年比8.4%増です。上半期新規店舗の売り上げが加算されてくるのは下半期です。上半期すら8.0%増なので新店効果を考えると十分可能と思います。 営業利益は会社が予想値を示していないのですが、引越し費用の影響のなくなった第2四半期の売り上げ高営業利益率が前年よりも良い事を考えると、計画どおり8.4%売り上げ高が伸びて、営業利益や経常利益が前年以下ということは考えにくいのではないかと思います。 個人的には今回の中間決算には満足しているのですが、明日の相場がどうなるかは予測が難しいですね。中間期の純利益が増えたから上がるのか、あるいは当期予想の純利益が低くなったので下がるのか。どっちも大した問題ではないと思いますが、ミスターマーケットの考えることは予測不能ですから。 以上簡単ですが、アインメディカルシステムズの中間決算の分析でした。売上高と売り上げ高営業利益率でしか評価できないので、会計上の細かいことには突っ込まないでください。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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